BewhY 『032 Funk』(ファッションブランド、消費者の声、カニエ ウエスト、仁川、結婚、兵役)

プレイリストからBewhYの曲が聴こえると、兵役中のBewhYさんはどうしているのかな?軍隊の訓練って厳しいのかな?と思いをはせている。逮捕でも引退でもなく音楽活動できないというのは、まだ不思議な感じがする。入隊前インタビューを読んだら、またBewhYが好きになった。

入隊前のBewhYとの会話

私の名前はリビョンヨンです。いくつか名前がありますが、今回は、BewhY the Funkestです。

― 軍隊に行く前に、やりたいことを全てやるとおっしゃっていました。ダンスもその1つですか?

若い頃から、ダンスを習えば、自分のラップをもっとよく見せることができるだろうと考えていました。パフォーマンスは音だけで伝えるものではなく、アーティストの動きや表情を全て含め芸術です。ですから、それ(ダンス)は、間違いなく役に立つと思います。ロック(Locking)ダンスを生み出した70年代のアーティストジェームス ブラウン(James Brown)やドン キャンベル(Don Campbell)は、ファンクの基礎を築いたとみなすことができます。アルバムを正しく作るために、この基礎を習得しなければいけないという心構えで、今回の『032 Funk』を制作しました。ですから、ダンスも習得しました。

― 素質があるように見えました。

私のような人が一生懸命踊ったら、かっこよくないでしょう。ラフに踊るのがかっこいいです。幸い、私に教えて下さったノルブ先生が、バイブスが良いと言って下さったので、それを信じ、ミュージックビデオで踊り、Instagramにも上げました。恥ずかしかったですが、後悔しないという気持ちで楽しみました。そもそも、とても幸せに見えませんか?

 
 
 
 
 
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― 『032 Funk』は、今までよりアルバムのテーマがはっきりしています。コロナの時代を狙ったリアルな思い出旅行でしょうか?

私が本当にしたかったことは、旅行でした。私は海外旅行の許可が得られなかったので(笑)、アルバムに込めました。2021年の中頃には、十分ワクチンを接種して、少しはコロナが落ち着くと思っていましたが、そうではありませんでした。行った旅行先の思い出を歌詞に前に書くことで、コロナのない時代の気持ちを取り込もうとしました。

― 多くの国と都市が登場しています。最も再訪したいのはどこでしょうか?

L.A.はとても記憶に残っています。日が良かったのか、全てがゆったりしていました。友人たち、いいえ、皆が天使のようです。行く度に、過剰にもてなされている感じがします。Dok2兄さんがL.A.に滞在しているときは、いつも会っています。そういう経験が、『Stand Out』に込められています。

― 多様な音楽を聴かれることは存じ上げていましたが、ファンキー&ディスコをされるとは知りませんでした。

HIPHOPには、リメイクのカルチャーがあります。2018年から、70年代のファンクと現在のBewhYをミックスできないか、画策していて、今年具体的に実現しました。作りたかったサウンドを作り、本当に楽しいラップになるようにデザインしました。歌詞には一言も難しい言葉を使わず、気軽に聴けるようにしました。気持ちよく、幸せな気持ちで制作作業をしました。
そういえば、私は以前『ビーイケル ヤクソン(Bichael Yackson)』という曲も作っています。パイオニアに対する強い憧れがあるようです。マイケル ジャクソンは、ポップにおける伝説的な人物です。ポップ市場のパラダイムを完全に変えた人です。おそらく地球上の全てのアーティストが、影響を受けています。もう少し露骨に表現をしてみたかったのです。『Stand Out』は、James Brownの『Sex Machine』をわかりやすくオマージュした曲です。彼らをリスペクトする心をヒントに、得たものを自分のものとして再作成する宿題が私にはあります。

― ベースもそうですが、ラップスタイルも新しいですね。毎回どうやって新しくするのですか?

カニエ ウエスト(Kanye West)が、私のヒーローです。『The Movie Star』や『Neo Christian』といった前のアルバムは、カニエの影響を強く受けています。今は音楽的な影響よりも、常に新しいものにこだわって変化する動きを見習いたいです。音楽的な影響力を持って、偉大になりたいというか。

― 歌詞に、ティファニーゴヤール、エルメスといったブランドの名前がぞろぞろと出てきます。すべて奥様が書かれたようですが。

(笑)歌詞は、言わば旅行記のようなものだったので、頭に浮かぶままに書きました。比喩でもあります。妻がVivienne Westwoodが好きで『Vivian』を書きました。ブランドのロゴは、惑星の形ですよね?彼女の宇宙船が私を拾い上げようとして近づきます。彼女は私にとって、とても不思議な存在なのです。そのことを語りたかった曲です。

― 「まるで(自分が)Justin Bieberのように Holyの歌詞に共感する」というフレーズもあります。ジャスティン ビーバーもロマンチストのイメージがあります。

ありふれたラブソングにはしたくなかったのです。私の気持ちについてではなく、愛する人が傍にいて、傍にいることで日々何をしているかを思い出させる歌を作ろうとしました。ジャスティン ビーバーも結婚し、信仰を持ちました。一人だと自由なこともありますが、決断をしたのではないでしょうか。音楽を作っていると、結婚前の生活を懐かしく思い、後悔する人をたくさん見てきました。本当にかっこ悪くみえました。一緒になることに、より大きな価値を感じていることに共感しました。最近は、単にすごく幸せで、人生がシンプルになりました。

― ソン ミンホと互いにフィーチャリングしていますが、Virgil Ablohのカードを使われました。オーディションに無関心は友達を連れて行ったのに、むしろ友達だけがはまったような感じでした。

お話したいのですが、多くの人が、プロデュースは単にビートを作ることだと思っています。曲の方向性やテーマ、キーワード、誰が曲に携わってほしいのか、全体的なことを見るのがプロデュースです。『Perfect Thumbnail』という曲を作ったとき、「韓国でファンキーなアーティストは誰だろうか?本当にトレンディなアーティスト、この曲でファッションについて語れるアーティストはいるだろうか?」と悩んだ末、「ソン ミンホだ!」と、ソン ミンホに連絡しました。 そして、ルイ ヴィトン·ショー(に出る)前の話は絶対で、(ルイ ヴィトンのデザイナー)Virgil Ablohから来たテキストメッセージを入れてくれるように頼みました。(笑)彼もプロなので、ただ理解してやってくれました。ですから、とても満足しています。

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― 『Incheon Airport Freestyle』では、HeizeとLocoは時間が合わずフィーチャーできなくなり、全てご自身で歌われました。一体どういうことなのでしょうか?

笑うところです。実際私は彼らにコンタクトしたのですが、両方とも同じ時期に何か出すと言ったので、できませんでした。セカンドバースとコーラスを全部やりました。後で聴かせたら、とても面白がっていました。この歌を周りにたくさん聴かせましたが、皆気に入ってくれました。


― 仁川に長く住んでおられました。

「仁川相」というのがあるのは知っていますか?私はわかります。仁川の人に漂う雰囲気があります。羊のような感じです。なので、何か"仁川らしさ"が出ているとき、私たちの間では西海岸(黄海)の香りがすると言います。(笑)

― BewhYの音楽には、まだ黄海の香りがしませんが。

『BewhY ファンク』という私だけの音楽的ラインを作りたいのです。 『032 Funk』は実験作です。 次のアルバムで、すごく幼い時の仁川(インチョン)での生活を語りたいです。 そこででいろんな事がありました。2002年のワールドカップでも過ごしましたし、とても幼いとき、文鶴洞辺りが開けました。騒音が酷く、富平テーマ通りに行くと、喧嘩も多いです。仁川は不思議です。本当に面白い街です。ソウルをニューヨークに例えるなら、仁川をL.A.のようにしてみたいです。それもまたHIPHOPです。その地域のシャウト。本当に面白い場所にしたいというビジョンができました。

― このアルバムだけで、BewhYの日常を垣間見たような気がします。

私はアーティストですが、良い製品を売る人でもあります。音楽を作ってパフォーマンスを売ってお金を稼ぐのに、消費者の話を聞かないでしょうか?私は消費者の言葉を聞きたかったのです。「壮大で聴くのが負担でだるい」「すごく難しい」「カフェで流せない」こういった話をよく耳にした。ルイ ヴィトンは元々トランクを作る会社でしたよね。ある意味、ルイ ヴィトンの本質です。しかし、大衆はトランクをたくさん購入しません。靴、Tシャツ、財布は、簡単に売れます。前作『The Movie Star』は、まるでルイ ヴィトンのトランクみたいなものです。BewhYのアイデンティティー。今回の『032 Funk』は、ルイ ヴィトンのTシャツです。多くの人が気軽にアクセスでき、手軽に購入して、手軽に楽しめます。BewhYというブランドに、あたらしいラインができたと言えます。


― あるHIPHOPコミュニティーでは、「兵務庁からの贈り物だ」と言われています。軍隊へ行ってブランクができることに、一切心配が見えません。

軍隊にいながら音楽をリリースして、それが人々への贈り物になったら、心から感謝するでしょう。そして、軍隊に行って来る間、人々が私を忘れるという心配はありません。人々は大変忙しく、時はあっという間に過ぎるのです。 軍隊から帰って来たら、「出てきたの?」「もう除隊したの?」と言うでしょう。(笑)私には短くない時間ですが、そのような心配よりも、行く前に整理を終えて、完璧にしておきたいだけです。

― そういったインターネットの反応は、探してみる方ですか?

ずっと見ています。幼い頃は、人が私を判断するなんて話にならないと思っていました。 実に傲慢な態度でした。 本物の器が大きい人たちは、話を聞きより良いものを選びます。

― 考えは変わっても、ミームは永遠に消えません。

グッチのことでしょうか?例えば、「ワニのことを考えるな。」と言うと、ワニのことをずっと考えるようになります。私が「グッチ、あれ嫌いなんです。」「私にとって黒歴史です。」と言えば済むことではありません。違うこと、より偉大で素晴らしいものを与え続けることが、私の役割だと思います。

― 最近一番面白いこと、良かったこと、何を聞いても、結婚と答えそうですね。

そうです。とても心強いですし、安息の場所です。結婚に対する理想があったわけでもなく、ただ一緒に暮らしたかっただけでしたが、いざしてみると結婚自体が本当に神聖なことのようです。 聖書にもこのようなくだりがあります。 神の口約束を最もよく表す言葉は「結婚」です。 アプリで交換日記を書きますが、それを見ながらたくさん泣きます。

― 軍隊にいる一年半の間は、どのように過ごすつもりでしょうか?

運動と英語の勉強をするつもりです。
 
― 帰ってきた後は?

遠すぎる話では?違います。BewhYファンク「Befunk」で何かを構築し、『Neo Christian 2』を出します。シンバや様々なアーティストと 共同制作アルバムも考えています。K-HIPを再度消化します。

― 悲壮な覚悟に水を差すつもりはありませんが、本当に最後の質問は「軍隊に行ったら、何が一番食べたくなると思うか」です。

手作りハンバーガーとトンカツだと思います。

 

 

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