tofubeats デビュー前に音楽が止まってしまう『Don't Stop The Music』や

ラジオ番組『サウンドクリエイターズ・ファイル』での、tofubeatsさんご自身による『Don't Stop The Music』のお話。締め切り直前「このままでは音楽が止まってしまう」と極限まで追い詰められてできたのが『Don't Stop The Music』とのこと。今度から森高千里さんがしっとり歌っているのに、あせっているtofubeatsさんが目に浮かんでしまうやん、面白過ぎ。

案の定、プレッシャーに負けたtofubeatsはですね、締め切りを過ぎても曲を書くことができず、最終的には、本当にこの日を飛ばしたらやばいっていう締め切りの2日前くらいからもうね、デスクの下の床で寝て、本当にその、曲ができないと、やばい、寝てもないみたいな感じになっていて。最終本当の極限状態で、このままではデビュー前に音楽が止まってしまう、やばい、Don't Stop The Musicや!ということで、できた曲となっております。

確かに『Don't Stop The Music』の歌詞をよく聞いてみると、追い詰められ具合が表れている。「空気が揺れると 楽しくなるし」とか寝てない人が言いそう。「逃げちゃいたいこと たくさんあるけど 少しやってみよう」と自分を励まして頑張ったんだな。

これって、tofubeatsさん自身への応援歌だなと思ったところで、tofubeatsさんご自身も同じようなことを説明されていた。

デスクの下で締め切りに間に合わないからDon't Stop The Musicや!みたいな冗談言いましたけど、それとはまた別の意味で、自分のファーストシングルなんで、一生ファーストシングルは、ファーストシングルじゃないですか、メジャーの。なんで凹んだ時に聴いたら元気が出るような曲にしたいっていうのがありまして。せっかく森高さんに歌って頂けるし。

憧れの人に自分の妄想を演じさせるのって、自分はあんまり好きじゃない。ラジオ番組にお便りを送って「〇〇さんに応援してもらったら受験勉強頑張れるので、私の名前を呼んで励ましを下さい。」くらいは、かわいらしいけれど、好きな人に対して「こういう服を着せたい」というのは、相手の意思や好みを尊重せず客体化している感が苦手。アイドルとかボカロとかそういう文化なんだろうけど。「君は誰のものでもない そう知っているけど」(tofubeats『No.1 feat. G.RINA』)よね。

この楽曲当て書きで作ってるんですよね。まぁ、どういうことかって言うと、「森高さんと曲がやりたいです。ただ、曲はまだできてないです。新人のtofubeatsが森高さんに頑張って良い曲を書きますんで、コラボして下さい。」っていうやり方だったんですよね。なんで森高さんがボーカルをするってことは決まってて、そっから曲を書きだしたんですよ。

既に曲があったのではなく、森高千里さんが歌うために新たに作ったのに、自分が考える森高さんの魅力はこうだから、それを発揮できる歌を作るとか、今までの森高さんのイメージをあえて覆すとか、そういうアプローチじゃなかったんだな。
私は、自分で歌詞を書いている人の歌に惹かれる。歌詞は書けなくても優れた歌い手さんはいるから、その人が歌うことで生きる歌詞を提供する作詞家さんが好きやな。

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