卒論テーマの変更を迫られるロシアの学生

ロシア シベリアのメディアによる記事。

ノボシビルスクの学生は、OxxxymironとShikhmanに関する卒論テーマを変更するように勧められました 2022年5月26日13:17
Новосибирским студентам рекомендовали поменять темы дипломов про Оксимирона и Шихман

ノボシビルスク州立大学では、ジャーナリズム専攻の卒業を控えた学生らは、ロシアの政治情勢により、卒業論文テーマを変更しました。学生たちによると、その時、教師はそうすることを強要せず、「念のため」確実に卒業するための推奨事項であると言えます。
NSU(ノボシビルスク州立大学)ジャーナリズム学部の学生は、3月初めに行われた事前審査の後、卒業論文のテーマを変更しなければなりませんでした。教師らは、学生のことを思い、卒業までの間面倒を避けるための期待を説明したと、Taigaに語りました。

学生によると、教師は、成果物のタイトルを変更するよう強制はしませんでしたが、毎年変わる権威のトップと予測不可能な政治情勢によるリスクの可能性について警告しました。誰もが前のテーマのままにすることを望みました。

編集者は、匿名の卒業生の独り言を引用します。

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テーマは:「メディア人としてのOxxxymiron」でした。
テーマは:「現代ロシア音楽ジャーナリズム:ジャンル-テーマの側面から」になりました。
まだ2年生のとき、政治と音楽の関係について優れたレポートを書きました。そこでは、抗議に関するHusky(ロシア人ラッパー)とIC3PEAKの歌を分析しました。私の卒論のテーマとして、指導者は、メディア人としてのOxxxymironというテーマを与えました。彼の音楽と彼の政治活動を分析しました。2年生からの成果物は、理論的な部分に留まっており、実際にソーシャルネットワークでのOxxxymironの活動を見て、彼の歌の歌詞を分析しなければならなかったのです。
結局、事前審査前にできたことは限られていましたが、やるべきことが多く残っていました、少なくとも卒業論文の1/3。教師たちは、検閲のあった昔のソ連の過去が頭にあったのでしょう、ただ自分たちに火の粉が降りかかることを恐れていたように私には見えました。そして、彼らは私にテーマを変更するように勧めました。私は彼らを責めません、責めるのはただ一人だけです。
私はテーマをそのままにする権利がありましたが、慎重を期して変更することに決めました。その結果、3月に一から始めなければなりませんでした。

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テーマは:「Vitaly Manskyのドキュメンタリーにおける視覚的叙述」でした。
テーマは:「ドキュメンタリー受賞者における劇作法要素としてのモンタージュ」になりました。
事前審査(3月1日)に入ったとき、教師ら自身でさえ、何について書くことが可能か不可能かわかっていなかったので、私は困惑した気持ちになりました。
Manskyについては、十分に安全とは言えないようでした。私の卒論の中で『Свидетели Путина(プーチンの目撃者)』を研究していることが議論となりました。政治に結びつくものは全て、教師らを怖がらせました。
更新(5月30日)卒業を控えた学生は、後にTaiga.infoに連絡し、付け加えました。「最近の事前審査で、テーマを戻すことができると言われましたが、私は自分で諦める決意をしました。」

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テーマは:「(Irina ShikhmanとYury DudのYouTubeチャンネルを例に)ジャーナリストの専門的コミュニケーション技術」でした。
テーマは:「YouTubeプラットフォームにおける映像インタビューを例に)ジャーナリストの専門的コミュニケーション技術」になりました。
Dudは卒論に残し、単に卒論タイトルから取り除き、彼が外国エージェント(公式な肩書なく外国の利益のために活動する個人や団体)であるという表示を追加しました。Meduza*の文章を参照していたので、Meduzaを外国エージェントであると注釈を入れました。(現行法の下で、メディアは、出版物において、物事や人がロシア連邦司法省が『外国エージェント』とみなされていることを単に表記する必要はあり、『外国エージェント』自身は、ソーシャルネットワークを含め、内容の前に特別なメッセージで前置きしなければなりません。-Taigi.infoの要約)
単に表現方法について異議を唱えていたのであって、状況がほぼ許せば国は変わるかもしれませんし、彼らは起こりうる問題から私たちを守りたいのです。彼らは純粋に助けたかったのです。ですから、私たちが強いられたことを指摘することに価値があるとは思いません。結果的に、状況は変わらず、両ジャーナリストの名前は、卒論タイトルから取り除かれました。上からの命令ではなく、どちらかと言えば、念のための保険です。

*ロシア連邦司法省によると、外国エージェントの機能を果たすメディアです。禁止法により、これら全てを表示が義務付けられています。

以上が和訳。どれも読んでみたくなる論文タイトル。論文タイトルで個人が特定されてしまうのではないかと心配にもなったが、若干変えたりはしているのかもしれない。どこまで事実かどうか確認をする術はないが、ダゲスタン共和国で「プーチンは悪魔だ」と叫んだ生徒とその母親がSNSで公開謝罪させられている件からしても、さもありなんという感じ。
ロシア国内で“反戦の声”相次ぐ 政府は排除に必死か|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト

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