Global Citizen Festival 2022 Rosalía 夕日に染まる愛のバラードセット

9月24日に開催されたGlobal Citizen Festival 2022に、ニューヨークで出演したRosalía。観客に囲まれた円形ステージは小さ過ぎるのではという声もあったが、実は特別なステージ演出だった。

現在進行中のワールドツアーMOTOMAMIでは、バイクのレザースーツ風など激しい踊りも可能な衣装だが、この日は一転して、ディズニー映画のプリンセスのようなパニエで大きく膨らませたクラシックなドレス。ライブは、日の入り時刻に合わせて始まった。

影だけだとまるでプリンセスのお城のように見えるニューヨークの建物を背景に、ピアノに横たわるRosalía。片側から当てた照明が、横顔の美しさを引き出す。1曲目は、バチャータ『LA FAMA』。

Rosalía Performs 'La Fama' | Global Citizen Festival: NYC

ステージの柱が鏡になっていて、後ろ姿も見られる。カメラが映り込まない絶妙な位置取り。

2曲目は『HENTAI』。ラテングラミー賞 Song Of The Yearを始め、3部門にノミネートされている歌。MOTOMAMIツアー同様に、弾き語りで披露。スペイン・南米でのツアーを通してライブでも歌い込んできた『HENTAI』は、深みを増している。徐々に日が暮れ、空はRosalíaと同じ夕焼けのピンク色に染まる。Rosalíaの歌に思わず涙ぐむ観客の表情をカメラが映す。スイッチャーさんが良い仕事している。

Rosalía Performs 'Hentai' | Global Citizen Festival: NYC

この日は激しいダンスは封印し、愛を歌うバラードセット。3曲目は、1968年キューバボレロ曲のカバー『DELIRIO DE GRANDEZA』。夕焼けとRosalíaのバラードのかけ合わせが素晴らしい。これを実現するために、あえて壁のない円形ステージを選び、時刻とカメラ位置を綿密に調整したのだと理解した。気合の入った演出と、それを可能にするカメラや照明の技術力。

Rosalía Performs 'Delirio De Grandeza' | Global Citizen Festival: NYC

スモークに赤い照明を当てることで作られる柔らかな暖色の光。

4曲目ラストは、過去の恋人について切なく歌うレゲトン曲『CANDY』で締めくくった。『MOTOMAMI+』収録のRemixバージョン。

Rosalía Performs 'Candy' | Global Citizen Festival: NYC

存分にRosalíaの歌唱力を堪能できたセットで、大満足だった。

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