好きな音楽が増えた訳、音楽の掘り方、新譜リリース情報の拾い方

好きな音楽多過ぎ

昔は、ラジオパーソナリティーの選曲・パワープレイ・ヒットチャートや、CDショップでの視聴で、好きな音楽を見つけていた。Shazamとかなかった時代、コンビニで流れた歌に一目惚れならぬ一耳惚れし、歌詞とメロディを忘れないように必死で脳内リピートして、その断片的な情報を手掛かりに探したこともあった。2010年頃から、自分の好みと日本のトレンドが掠りもしなくなり、選曲が好みのラジオ番組も見つからなくなり、仕方なく昔の音楽を聴いてやり過ごしていた。つまらなかった。
最近は、年間ベストなんて選べないほど、好きな曲に出会えている。あんなに苦労しても見つからなかったのが嘘のように、そのへんをちょこっと掘れば、どっさり獲れる。自分の好みの幅が広がったのか、ハードルが下がったのか、出会うための手段が充実しているからなのか、それとも単純に好きな音楽の量が増えているのか、考えてみた。

アルゴリズム
Spotifyのリコメンドは、チャート上位の曲ばかりで、知っているけど嫌いだから聴いていない曲が大半を占めるので、使い物にならない。YouTubeのリコメンドは、時代やヒットチャートなどのトレンド関係なく、しかも今好んで聴いている曲から、少しずつずらした範囲をリコメンドしてくれるので、際限なく掘り進めることができる。例えば、Z世代の女性シンガーソングライター・ホラー系・クィアアーティスト・コラボ相手のアーティストなどの共通点で、5年10年前の曲でも時代やトレンド関係なくリコメンドしてくれる。Spotifyは、今現在ヒットチャート上位や、過去に聴いたことのあるアーティストの新譜やアルバムの曲など。「あなたの好みに合わせて」とか宣伝するけれど、Spotifyが聴かせたい曲なのが見え見え。話は逸れるがついでに、Spotifyは、日本で有名なアーティスト名だけカタカナ表示になるのも、時々混乱する。アーティスト名や曲名をコピーできないから、曲を聴きながらその曲のこと調べるのができないのが不便。

②トレンド
私はキャッチーなメロディーが大好物で、好みを判断する指標の大きな割合を占める。TikTokが流行り、音楽チャート(ひいては、収益に繋がる)に大いに影響するようになり、TikTokに用いられることを狙った音楽も多く生産されているように思う。特徴的で15秒で視聴者を惹きつけたり、踊りたくなるメロディーは、正に私の好みなのだ。日本は例外だが、世界的に全体量として、好みの音楽の生産量が上がったので、出会える確率も上がっていると推測する。

③映像
外国語音楽を聴く上で、サポートとなるのが映像。良し悪しは別として、歌の意味を理解すると音楽の聴こえ方も変わり、また映像と一緒に物語のように楽しむこともできる。鑑賞の観点が増え、好みの幅は間違いなく広がった。テレビで放送されるミュージックビデオは非常に限られていたが、YouTubeによりアクセスできるミュージックビデオの数も膨大に増えた。これも好きな音楽に出会い易くさせてくれる要因の1つ。

④アクセスできる音楽の量
ラジオで流れる曲とCDショップで試聴できる曲数に比べたら、YouTubeSpotifyでアクセスできる曲数は無限に感じる。特に私の場合は、言語関係なく世界中の音楽を聴くので。聴ける数が飛躍的に増えれば、好きな曲に出会う確率も比例して上がる。技術の進歩で、音楽制作や音楽配信のハードルが下がったことで、世に放たれる作品数自体も格段に増えているはず。その代わり、あり過ぎて埋もれてしまうので、掘り方やセレクターが重要となっている。

70年代も90年代も大好きだし、まだ知らない音楽があるなら出会いたいけれど、今は、新たにリリースさせる音楽を消費する時間さえ足りない。リアルタイムでファンと一緒に新曲の興奮を分かち合えるのは今だけだから、存分に味わっておきたい。過去の音楽を掘り当てると、リアルタイムで喜びを分かち合い、ライブで生で聴けていた人たちが羨ましくて仕方ない。KPOPはリリースのサイクルが早くて、振り付けもばっちり入ってベストな状態で鑑賞できるのは、ほんの一瞬なのだとわかってきた。アーティストは人間で、年を重ねてよくなることもあっても、それは稀なことで、最高な状態で観て聴いてできる旬がある。

現時点の音楽の掘り方

1. YouTubeアルゴリズム
前述の通り、Spotifyのリコメンドは使いものにならず、トレンドや時代に関係なく多様な共通点からリコメンドしてくれる。サムネイルの画像だけで、ポチポチ押して片っ端から聴いている。

2. YouTubeのミュージックビデオチャート
グローバルと国別チャートがあり、自分の好みとのヒット率が高い国のチャートをチェックする。充てられる時間次第で、1位から順に再生したり、サムネだけで適当に再生したりしている。KPOPが海外で聴かれている様子も、実感できる。Spotifyのチャートも、たまにチェックするが、好きな音楽に出会えたことは無い。

3.KPOPチャート・新譜ダイジェストビデオ
YouTubeの韓国のチャートは、KPOP以外の演歌も含まれるし、3,4分の動画を100個順に開いてチェックするのは、時間がかかる。Count Down TVとかだったかな、日本でもあったが、KPOPのサビの部分だけをチャート順に編集して一本に繋げてくれている動画がある。その週にリリースされた新譜版もある。メロディが気になったら動画を止めて、タイトルとアーティスト名を確認し、その曲を検索してフルで聴いてみるようにしている。これが本当に便利。KPOPに詳しい人のアカウントもフォローしているが、個人だと当たり前だが偏りがある。個人の選定が入っていないチャートインした曲と新譜を聴ける。これのお陰で、お気に入りをいくつも見つけた。
この方法は、その曲のサビが明確であるからこそ成り立つものであり、そしてその種の音楽を探すのに適している。

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4. DJ
そもそも数とても少なく、最近は頻度が減ったが、好みが合うDJさんの選曲から好きな曲を見つけることは今でもある。難点は、好みの合うDJさんを見つけるのが容易ではないこと。

5. 個人のブログ
以前ブログに書いた通り、プロでもキュレーションができている人が少ない。

日本では聴いている人が少ないロシアやウクライナの曲も含め、自ら選び、日本語で丁寧な説明付きで紹介している希少なブログ『しまおー別館』。定期的に必ずチェックしている。自分では、絶対見つけられなかった音楽が紹介されている。
しまおー別館

翻訳ブログで取り上げるのは、日本でリスナーが多く、アクセス数の稼げる歌がほとんどで、リクエストベースも多い。しかし、中には好みの歌を選び取って(キュレートして)、翻訳されている方もいる。他にどんな歌を翻訳されているのかチェックしてみると、思わぬ出会いがあることもある。翻訳動画でも同じ。

6. 個人
好きなアーティスト名をSNSで検索して、その人が他にどんな音楽を聴いているかチェックしている。ヒット率は低いが、メジャーな音楽しか扱わないメディアよりはいい。IC3PEAKのファンで聴いている人が多かったShortparisは、他の方法では出会えなかったアーティスト。

新譜リリース情報

Twitterもほとんど見なくなってしまって、フォローしているアーティストの新譜リリース情報は、InstagramYouTubeで受け取っている。Spotifyのフォローしているアーティストの新譜一覧はどこにあるのか、そもそもあるのかもわからないので、使っていない。

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