Em Beihold - Numb Little Bug (感覚のない小さな虫)

フェンシングの全米チャンピオンという異色の経歴を持つアメリカのシンガーソングライターEm Beihold。『Groundhog Day』がTikTokでバズり、急激に知名度が上がり引く手あまたとなったが、ちょうどその頃に彼女はうつ病の薬を飲み始めた。落ち込みは抑えられたが、同じくらい喜びなどの高揚感も感じなくなってしまった。願いが叶ったのに幸せでなく、何も感じない。母親に話すと、感謝の気持ちが足りないように言われてしまう。恩を感じていないのではなく、感情の欠如なのに。なんとも言えない心の状況を母親に説明する歌詞となっている。この歌をリリースした後、「私はこう感じていたけれど、大丈夫じゃないと思っていなかった」や「私だけだと思っていた」といった膨大なDMを受け取る。歌を聴いて自分の状況に気が付き、セラピストを探し始めたり、家族と自分の感情について話したという人もいた。これほど影響があるとは想像しておらず、必ずしも人と繋がることを意図してこの歌を書かなかったが、彼女はこの上なく感謝しており幸せだと言っている。彼女のファンが、この歌を『Numb Little Bug (感覚のない小さな虫)』と呼び始めたので、他のタイトルをつけるという選択肢はなかった。

TikTokでバズった背景には、プロからのアドバイスもあった。大前提として、彼女に才能があり、実際曲が良いからではあるが。

無名で才能のあるアーティストが、きちんと見出されて音楽で食っていけるようになるのは喜ばしいこと。SNSを絶え間なく更新し、ファンとコミュニケーションをとるのは、アーティストにとって負担が大きいはず。短期間で消費されてしまうのではなく、長く良い曲を作り続けてほしい。

Em Beihold - Numb Little Bug (感覚のない小さな虫)

[歌詞]
何一つ感じない
薬が効きすぎた
何週間も友達とやりとりしていない
そして今連絡をとっていない

LAをドライブしてきた
世界は大き過ぎると思った
破裂する運命にある浮かんだ風船みたいに 
小枝のように私の心が折れる

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そして、私はただ
あなたが私と同じように感じるか聞きたい

人生に少し疲れたことはありますか?
幸せではないに違いないけれど死にたくはないみたいな
ぎりぎりなのになんとかやるしかないみたいな
なぜってなんとかやるしかないから

部屋に体はあるのに実際にはいないみたいな
心の中には共感する気持ちがあるのに実際に気にかけることができないみたいな
失恋したばかりで宙に浮いているみたいな
私は治療不可能?

どうでもいいと思っている時に関心を持とうとするのに少し疲れている
うまく対処しようと回復を急ぐことに少し疲れている
落ち込んでいることに少し疲れている
私のボートに水が溜まっている
私はかろうじて息をしている
浮かんだままでいようと努力している
だから対処するための急速な治療を受けた
私はただ壊れていて壊れたんだろう

途中発音できない名前のある処方箋
そして服用する一回分
あぁ、数えることができたなら

なぜなら私はこれで私が幸せになれるのか単に確かめたいから

人生に少し疲れたことはありますか?
幸せではないに違いないけれど死にたくはないみたいな
ぎりぎりなのになんとかやるしかないみたいな
なぜってなんとかやるしかないから

部屋に体はあるのに実際にはいないみたいな
心の中には共感する気持ちがあるのに実際に気にかけることができないみたいな
失恋したばかりで宙に浮いているみたいな
私は治療不可能?

どうでもいいと思っている時に関心を持とうとするのに少し疲れている
うまく対処しようと回復を急ぐことに少し疲れている
落ち込んでいることに少し疲れている
私のボートに水が溜まっている
私はかろうじて息をしている
浮かんだままでいようと努力している
だから対処するための急速な治療を受けた

人生に少し疲れたことはありますか?
幸せではないに違いないけれど死にたくはないみたいな
生きなくちゃいけない感覚のない小さな虫みたいに
生きなくちゃいけない

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