Shortparis - Говорит Москва (こちらモスクワ)国民一人一人に責任がある
Shortparis - Говорит Москва
メッセージ性の強いオーディオビジュアルが特徴のロシアのアーティストグループShortparis。引用があったり、ロシア人でも難しく感じるようで、後回しにしていたが、調べていく中で、ある程度自分の解釈は定まってきた。
権利や自由を勝ち取るための革命を経て存在する社会主義国が、自由のない国になってしまっている。ソ連やロシアの革命の歴史、力によって奪い取り制圧してきた過去が、Shortparisの芸術で表現されている。国は、国民の一人一人が作ってきたものであり、責任がある。一人一人が考えて話すことを訴えかけているように受け取った。
COVID-19パンデミックにおける日本の状況は、日本の政治や政府に対して大いに問題に感じるが、結局その政治家を選んでいる日本国民の問題だと、最近よく考えていた。そのことが影響し、客観的なフラットな解釈ができていない可能性はある。一人一人が過去の歴史を調べ、自分で考えることに意味がある。
タイトル『Говорит Москва』
タイトルの『Говорит Москва(こちらモスクワ)』は、Yuli Danielが、Nikolay Arzhak名義で西側諸国で出版した作品。ソビエト連邦を批判する内容とされ、KGBがYuli Danielを特定。政治犯として有罪判決を受け、強制労働のある収容所に収監される。
Nikolay Arzhak『Говорит Москва(こちらモスクワ)』の冒頭部分。
"そしてその時、ラジオから聞こえ始めました。
「こちら、モスクワ。」と言い、「こちら、モスクワ。1960年7月16日施行のソビエト社会主義共和国連合議会の法令を可決します。繁栄により...」
私はあたりを見回しました。誰もが静かに立ち止まり、響き渡るアナウンサーのバリトンボイスに、注意深く耳を傾けていた。
「幅広い大勢の労働者の希望に叶うよう、1960年8月10日を自由殺人の日とします。この日、16歳以上の全てのソビエト連邦国民は、この法令の注意書き一段落目で言及されている例外を除き、他の国民を自由に殺す権利が認められます。この法令は、1960年8月10日モスクワ時間6時に発効し、24時に失効します。
注意書き:
1点目、 以下を殺害することを禁ずる。a)16歳未満の子供、b)制服を着た軍人と警察官、c)勤務中の運送業者
2点目、指定された期間前後に犯された殺人と同様に、強盗を目的としたものや女性に対する暴力の結果の殺人は、刑事犯罪と見なされ、既存の法律に従って罰せられます。
モスクワ、クレムリン、ソビエト連邦最高会議長..。」
そしてラジオから聞こえました。
「軽い音楽コンサートを放送したいと思います。」"
ДЕЛО «ПОЛИТИЧЕСКИХ КЛЕВЕТНИКОВ И ДВУРУШНИКОВ» — Архив ТВ2 — Агентство ТВ-2 — актуальные новости в Томске сегодня
"Arzhak-Danielの最重要作品は、間違いなく『Искупление(贖罪)』です。全ての人の行動に対して各個人に責任があり、誰に対してもそれぞれの人に責任があるという考えは、偉大なロシア文学の基礎の1つです。『Говорит Москва(こちらモスクワ)』は、Arzhakの重要な言葉で締めくくられています。「私は歩み、自分自身に言います。『これは、あなたの世界、あなたの人生であり、あなたが収容所であり、その一部なのです。』自分自身が怖気づくことを許容すべきではありません。自分自身に答えるべきです。このように、あなたは他人に対して責任があります。」"
Читать онлайн "Говорит Москва" автора Даниэль Юлий - RuLit - Страница 1
社会主義や革命をほのめかす映像
クレムリンを背景とした一般市民の記念撮影。
高い位置にいた指導者が、皆と同じ位置に降りる。
次々と与えらえる勲章(名誉)。
勲章を与えられた人々が集団となり、勲章を全て投げ捨てる。
軍隊のような訓練。
足を高くあげ、軍隊のように行進する。市民の武装化、軍事化を意味するのだろうか。
革命の勝利。ドラクロワ『民衆を導く自由の女神』を想起させる。
右から銃を突き付けられ、左は銃を向けている。武力の恐怖による支配、連帯や相互監視で身動きが取れない。肩は、社会主義・共産主義を表す赤の紐で縛られている。
赤い紐を振りほどき、防弾チョッキを着て踊っている。
赤い光の中、崇められる遺体。保存処理され安置されているロシアの革命家レーニンの遺体を表しているのでは。
ピエタ(十字架から降ろされたキリストを抱く聖母マリア)の構図。ピエタは慈悲を意味するが、抱きかかえた人を地面に落として立ち上がる。
再び赤旗の革命軍が支配する。立派なトラックや煌々と照らすライトは繁栄、トラクターが運ぶ鉱石は、豊かな資源を意味するのだろうか。
集団から出た一人が、拳銃を撃つ。
理解できない行動であるが、MVの冒頭に説明がある。
「最もシンプルなシュルレアリスム行為は、通りに駆け下りて、拳銃を手に持ち、できるだけ引き金を引いて、やみくもに群衆の中で発砲することである。」
André Breton 1925
歌詞
[コーラス]
国全体の半分の夢
半分の価値の野郎ども
こちらモスクワ
批判に陶酔する半数と
バケツ半分の大きさの穴
こちらモスクワ
こちらマ!
こちらマ!
[バース1]
反撃
酔っぱらいの乱闘
大佐は彼の妻の肩で泣いた
共同体のゴールは美と同じ
白馬のたてがみのように
反撃
小さくクンクンと鳴く犬
背中では棒切れを夢見ながらも
我々は合図を待っていた
どんな旗でもいいから待っていた
この国では多くのことが我々にかかっている
私に話せ!
[コーラス]
国全体の半分の夢
半分の価値の野郎ども
こちらモスクワ
批判に陶酔する半数と
バケツ半分の大きさの穴
こちらモスクワ
こちらマ!
こちらマ!
[バース2]
銃口の恐怖は信念のようなもの
愛を測る普遍的な方法
壁に向かって歩く理由は
規律だと男が言った
決心が固まり
ライフル銃が歌う
戦闘しかなく
戦闘が価値を持つ
白シャツを纏い
衝動的に
ふらふらした足取りで
長い春へ向かって
私に話せ!
[コーラス]
批判に陶酔する半数と
バケツ半分の大きさの穴
こちらモスクワ
[コーラス]
国全体の半分の夢
半分の価値の野郎ども
こちらモスクワ
批判に陶酔する半数と
バケツ半分の大きさの穴
こちらモスクワ
こちら、マ!
[バース3]
反撃
酔っぱらいの乱闘
誰も妻の肩で泣いていない
我々は合図を待っていた
どんな旗でもいいから待っていた
この国では多くのことが我々にかかっている
[アウトロ]
私に話せ!
話せ!
話せ!
こちらマ!