Maya Delilah 『It's Not Me, It's You』 破局後の心の機微を描く

Maya Delilah、いいですね。ちらほら検索もされていて、日本でも意外と聴かれている様子。近々リリースされるEPは、失恋したばかりで書き上げたリアルな経験に基づくお話だそうです。そういえば、竹内まりや『元気を出して』みたいな、失恋ソングは見かけなくなった気がします。

The Musical Magic of Maya Delilah - Notion | Interview

シンガーソングライターのMaya Delilahは打ち明けます、ニューシングル『Thank You』、Samm Henshawとの制作、もうすぐリリースされるEP、そして物事には理由があると信じる訳について。

Maya Delilah、彼女の名前さえ歌のように聞こえます。Mayaの生まれ持った音楽的資質が、彼女の魂に張り巡らされているようです。彼女の音楽で、それを聞くことができるでしょう。グルービーなカバーソングのYouTubeの投稿でも、オリジナルの新曲やコラボ相手とのスタジオでのジャムセッションをインスタ投稿でも、あなたは手を止めて視聴せずにはいられないでしょう。Maya Delilahの最大の魅力の1つのようです。彼女は自然そのものなので、音楽以外の道に進むことは想像できません。

パンデミックを切り抜け、Mayaの優しい歌声は、ジャズ・ポップ・クラシックソウルを絡み合わせ、強力なミックスを生み出します。昨年デビューシングル(今も彼女の一番人気の歌の1つ)『Tangerine Dream』をリリースしただけで、天使のハーモニー・ハープのイントロ・トム ミッシュを彷彿とさせる素敵なギターリックで満ちた、優しくて時を止める曲で、彼女独自の市場を切り開き続けています。

今年、Mayaは4つのシングルをリリースしました、『Gravity』、『Need A Word With Cupid』、Samm Henshawとの『Break Up Season』、そしてこれから『Thank You』。最後の3つのシングルは、もうすぐ出す彼女の2枚目のEPの味見です。全ての歌は1か月の間に書かれ、別れた後のMayaと一緒に旅するかのように、破局からエンパワーメントまで全て録音にカバーされています。

音楽の癒しの力、クリエイティブのインスピレーション、夢のコラボなど他にも、以下の私たちの会話に没頭して下さい。

― ニューシングル『Thank You』は、破局の旅の「最終章」と説明されています。ソングライティングのプロセスは、癒しでしたか?それとも痛みを伴うカタルシスでしたか?

プロセスには、混ぜ合わさった感情が取り込まれました。コードが演奏されるのを聴いた瞬間から、自分の感じていたことと完璧に一致して奇妙に感じました。エンパワーメント・失恋・苦しみをカバーするEPの曲を既に書き終えていたので、コードの音色と完ぺきに一致する正直なものになるであろうことは確実でした。とてもシンプルで偽りがないために、少ない歌詞のセクションに感じていたことを正確に固定するのは、確かにプレッシャーがありました。言いたかったことを確実に言ったので、間違いなく大きな癒しの感覚を得ました。必ずしも口に出す必要がないことや、言う機会がなかったことを言葉にするのは、ソングライティングにおける美です。私はまだ自分の破局真っ只中(たった1か月後に書いた)だったので、もちろん痛みの要素もありました。

― 痛みの後、カタルシスは必要だと思いますか?

個人的には、そうだと思います。私は、幸運にもカタルシスを成し遂げるために、感情をぶつける贅沢なクリエイティブのはけ口がありますが、多くの人はそうではありません。自分の感情を解き放ち、人生のその章を乗り越え始めるのに、間違いなくソングライティングを用いました。それら全てのおかげで、今自分がどれだけ幸せか言えます。痛みに打ち勝てる場所を見つけ、もしどうしようもないなら、そこに留まらないようにすることが必要だと思います。でなければ、どうやって人生を歩むのでしょうか?申し上げた通り、私には紛れもないはけ口があって幸運で、そうでない人々に同情します。

― クリエイティブなソングライティングの観点から、あなたが日常生活を送っているとき、自分がどのように感情を処理し、シチュエーションを感じているか、常に意識していますか?

感情、目撃した面白いシチュエーション、映画のせりふにかかわらず、考えさせられることは、必ず自分のノートにささっとメモしています。歌詞や歌のコンセプトになると思う何かを体験するとすぐに、私の感情は自然とスイッチが入るようです。

― これからリリースするEPについて、どんなお気持ちですか?期待と懸念は何でしょうか?

とっっても興奮しています。このEPは、制作に1年かかりました。全ての歌は1か月間で書かれ、それぞれの歌は、自分の破局で経た各段階でどう感じたかを正確に描いています。これは自分にとって大きな意味のあり、とても個人的なものと思っているので、上手くいって人々が歌を楽しんでくれたらと思います。概ね、同じ経験をした誰かが、これを聴いて結び付け、安らぎや救いを見出してくれたら嬉しいです。他のアーティストの破局や失恋ソングを聴くと、いつも気持ちが和らいだのを覚えています。私の問題は、より一層普遍的に感じられたので、このEPが誰かに同じ効果をもたらすといいなと思います。

― 当時や現在、どのアーティストや音源が、あなたの音を形作るのに役立っていますか?

このEPでは、おかしなことに、どのアーティストも参照していません。基本的に、誰も何も参照する時間がなかったのです。私はただ始めただけで、感じたどんな感情も全部に基づいて形作るよう、自然と進んだのです。アーティストから情報を引き出して、それらを参照したこと(私がよくやること)は、1つも覚えがありません。今現在、3枚目のEPを書いているところですが、Anderson Paak、Tyler The Creator、Leven Kali、Vulfpeck、その他多数(絶えず変化中)にインスパイアされています。

― つい先日、『Breakup Season』でSamm Henshawとコラボされました。これはどうやって起こりましたか?一緒に仕事をするのはいかがでしたか?

だいたい3年、おそらく4年前にSammに会い、セッションをして曲を書こうと言っていましたが、多くのことが妨げになり実現に至っていませんでした。その後、自分の破局から3日後くらいに、自分が心から一緒に仕事をしたいアーティストへの連絡を開始して、とにかく目標に向かって努力すると決心しました。Sammは、私が連絡した一番目の人で、彼はたまたま翌週いたので、スタジオに入り、すぐに意気投合しました。私たちはその日に『Breakup Season』を書きました。正直、今まで最高のセッションの1つでした。彼は一緒に仕事をする上で非常に素晴らしい人で、気さくで、堅実で、楽しく、そして、もちろんとんでもない才能があります。その後、さらにいくつかセッションを約束して進め、『Thank you』を書きました。

― 他に一緒に仕事をしたい人は誰かいますか?ミュージシャンでなくても、プロデューサーやソングライターでもよいのですが。

John Mayer、Anderson Paak、Tyler The Creator、Bruno Mars、その他とっってもたくさん夢の人々がいます。正直来年はもっとたくさんの人々とコラボを始めたいと思っています。

― 業界ではコンスタントに音楽をドロップするプレッシャーがあるように感じていますか?あなたはそれに影響されていますか?

はい、完全に。(主にソーシャルメディアの存在支配された)その傘下において、現状を維持し、時代に遅れず、コンスタントに音楽をドロップするというプレッシャーがあります。私はソングライティング、レコーディング、リリースのプロセスが大好きなので、それが良いプレッシャーだとわかりますが、締め切りが近づいて注目が集まると、押しつぶされていく可能性はあります。しかし、全てが仕事の一部で、ほとんどの仕事に締め切りのプレッシャーがあり、少なくとも私の友達やプロデューサーのStephen Barnesと音楽を作るときにはあります。

― EP以外に、進行中のものはありますか?

あまり漏らさずに言うと、たぶん誰かともっとコラボ?ショー?音楽?

― 2022年に向けて、何を表明しますか?

大きな表明はしません。物事は、理由があり、そして望みのために一生懸命働くことによって起きると信じるようになっています。ですが、良い年になり、計画が進んで上手くいき、(パンやケーキなどを)焼くのも上手になることを強く願っています。

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