Maty Noyes （16歳の決心、Céline Dionへの歌の提供、ノーベル平和賞コンサート、Kygoとのツアーなど）
酸いも甘いも噛分けたスナックのママのような独特の雰囲気で歌うシンガーソングライター、Maty Noyes。まだ24歳だが、17歳の時に書いた曲をCeline Dionに提供し、ノーベル平和賞コンサートでも歌を披露している。
Matyはミシシッピ州出身で、12歳から作曲を始める。the Beatles、Elvis Presley、Marvin Gaye、James Brownを聴いており、影響を受けている。若干16歳で自ら音楽を道に進むと決心し、両親を説得、ミシシッピ州からは比較的近く、音楽が盛んな街テネシー州Nashvilleへ移住する。オープンマイクなどで経験を積む。
INTERVIEW: Who Is Maty Noyes? | Everything You Need To Know
Céline Dion - Boundaries
Maty Noyesが17歳の時に、8分で書いた曲。2014年頃に書かれたことになるが、リリースされたのは2019年。
been waiting for this day for so long. i’m speechless ❤️ thank you @celinedion @stephanmoccio pic.twitter.com/sD82FwWPpO
— maty noyes (@noyes) 2019年11月15日
Maty Noyes - Boundaries (Celine Dion Demo)
Céline Dion - Boundaries
The Weeknd - Angel （2015年）
グラミー賞を受賞したThe Weekndのアルバム『Beauty Behind The Madness』の収録曲である『Angel』で、クレジットはされていないがコーラスを提供している。The WeekndとMatyが同じレーベルRepublic Recordsで、プロデューサーも同じであったことから実現した。
Kygo - Stay ft. Maty Noyes （2015年）
MatyはKygoのドロップが好きで、自分の曲をKygoに送る。Kygoも気に入って3日で曲を仕上げ、2週間で世に出ることとなる。Matyが最初に聴いたのはノーベル平和賞の時で、その場で披露している。
KYGO - STAY- feat. MATY NOYES - The 2015 Nobel Peace Prize Concert
Kygoと共に、Hollywood Bowlに出演予定であったが、その前のライブをMatyが体調を理由に出演キャンセルしたことを理由に、Kygoのマネージャーから出演を禁止されてしまう。そのことを知ったKeshaがMatyを擁護した。
私の心は、愛するMaty Noyesと共にあります。あなたは今夜Hollywood Bowlで歌うべきです。あなたに対して不当で、ファンにとっても不当です。業界の誰かがこんな風に酷い扱いをするときには、ただ事実を語って下さい。全世界は聴いています。
https://www.instagram.com/p/BLkp6TpBK_m/
彼女（Maty Noyes）は1年間無償でツアーに出演した後、彼女自身のために立ち上がることにしたと述べました。
「これが本当に一つの大家族と呼ぶ人々を扱うやり方でしょうか？私が書いて3億3千万回以上再生されている歌を歌うことさえできないと思うと、悲しいです。
Kesha backs Maty Noye after Kygo's manager 'stops her performing' at LA gigs - BBC News
Lemaitre - Higher ft. Maty Noyes （2017年）
Lemaitreは、ノルウェーの電子音楽二人組。 Daft PunkやThe Chemical Brothersから影響を受けており、それが如実に表れている作品もあるが、このMaty Noyesとのコラボのように、カントリーやアコースティックなロックといった電子音楽とは対照的な歌との組み合わせが見事で面白い。
Maty Noyesも、けだるいブルースのようなヴィンテージ感のある歌も、KYGOのトロピカルハウスやLemaitreの電子音楽とぴったり調和してしまう不思議さがある。
ミュージックビデオは、ベスト・キッドやレオンを真似たようなバカバカしいストーリーをを、カットの多さや細かい設定で、大真面目に映像化している。
Maty Noyes - New Friends （2019年）
ハロウィンにぴったりなサイコパスホラーなミュージックビデオ。Maty Noyesは、ソングライティングだけではなく、演技も堂々としていて自然。
Maty Noyes - California Palms （2021年）
ミシシッピ州の内陸部出身のMatyが、カリフォルニアビーチへの憧れを歌っている。ミュージックビデオでは、Maty自身が吸血鬼の女の子を演じている。Matyの歌は、燻し銀というかヴィンテージ感と貫禄があり、歌自体は地味で聴かせる感じなので、太陽がまぶしいビーチに憧れてときめいている女の子の映像とでちょうどよいバランス。
この曲が収録された最新のアルバム『The Feeling's Mutual』は16曲入り。1曲を除き他全ての曲のソングライティングに参加している。16歳で音楽の道に進むと決心したMaty Noyesは、トレンドとは無縁、歌唱力・ソングライティング・演技力で、その道をしっかりと歩いている。
