2022年1月のプレイリスト

Jay Park 박재범 - To Life(アメリカ、韓国)

自ら設立したHIPHOP/R&BレーベルAOMGとH1ghr MusicのCEOを退任したJay Park。そのことを歌った歌。アーティストを尊重し、所属アーティストたちからの信頼も厚かったJay Parkだが、コロナもあってビジネス的に苦しかったのだろうか。トーク番組で、良いリーダーと良い(ビジネスでの)ボスは違うという話をしていた。部下から見て尊敬できる有能な上司に限って、出世できないものだ。時々引退をほのめかすJay Parkだが、この歌の歌詞には「コロナの後、私のショーに私のファンが並ぶ」とあり、自身の音楽活動は続けてくれるのではと期待が持てる。HIPHOPのリリックは、強さや成功を歌うものが多いが、失敗も成功も良い時も悪い時も、それを受け止めて強くあろうとする歌詞が切なくてたまらなかった。

GOT the beat - Step Back(韓国)

去年KPOPにはまったきっかけの1つ、KPOPの大手芸能事務所SM Entertainmentのお正月無料配信イベント。グループの垣根を超えた特別ユニットのパフォーマンスも複数披露された。GOT the beatは、BOAを含む所属の女性アイドルグループの精鋭メンバーで特別結成されたグループ。曲も振り付けもクールで、他グループメンバーとの息もぴったり、各メンバーがしっかり存在をアピールするも調和している。先輩のBOAだけを立てておらず、BOAも一回り以上若いメンバーのパワフルなダンスに引けを取らない。ツインテール方のダンスと西洋人ぽく盛らないアイメイクが美しく気になったが、後で調べてスルギさんとわかり、「この方か」と人気に納得した。
ただ、以下の記事の通りで、歌詞にはがっかり。好きな女優さんが悪女を演じるように、好きな女性アーティストがプライドが高く嫉妬深い嫌な女の気持ちを歌ってもいいのだけど、ひねりもメッセージ性も見出せず、単に卑屈で嫌な女であるこの歌詞を、あえて超クールな女性グループに歌わせた意図が理解できない。"step back, silly girl"という歌詞が耳に入る度、萎える。

BASI - Fallin' (日本)

DJ配信でかかっていて気になった曲。私の場合恋に落ちたのではなかったが、パソコン音楽クラブを配信で観て、この人たちを生で観たいと突き動かされた当時のことを思い出した。今でも当時のパソコン音楽クラブや長谷川白紙さんの曲を聴くと、なんとも言えないエモい気持ちになる。

Yoon Mi-rae 윤미래 - Black Happiness(アメリカ、韓国)

LeeHi 이하이『Red Lipstick』でのラップがかっこよくて知ったユン ミレ。韓国の女性ラップの道を切り開いたレジェンド的な人らしい。調べてみたら、2002年に、DJ Hasebe・Double・SAKURAが参加したアルバムを日本でエイベックスから出していてびっくり。
ユン ミレは父親が黒人のハーフで、この曲はそのことを歌った歌。

Truedy 트루디  - LovE yOuRSelF Feat.Kim Boa 김보아(韓国)

先に紹介したユン ミレと声やラップが似ていて、ユン ミレの後追いと揶揄されたりするそうだが、韓国で育った韓国人で、これだけアメリカ英語っぽくラップできるのは実力のうち。Kim Boaの歌が入ることで、ポップで聴きやすくなっている。

SHINee - LUCKY STAR(韓国)

YouTubeでプレミア公開されていた東京ドームでのコンサートを観てしまい、まんまとSM Entertainmentの策略にはまってしまう。KPOPはダンスは凄いけど口パクの印象があるが、そのSHINeeのコンサートは、がっつり生歌。演奏も、日本人一流パフォーマーの生バンド。歌詞はもちろん、曲の合間の長めのトークも全部日本語。野球のユニフォームを着て、GReeeeN『キセキ』を熱唱(もちろん日本語)までする。サービス精神の旺盛さ。メンバーが踊る床が透明のアクリル板の巨大ステージが動き、客席の上を通過。そこまでやるのかと驚きの連続だった。例えば、SMAPが北京で東京ドーム並みのコンサート会場を埋めて、歌詞もMCも中国語でやるとか考えられないし、その努力と成果に感服した。
その後いくつかMVも視聴したが、ライブの方がずっと良かった。この曲の最後、各メンバーがジャンプして置いてあるサイコロを足でひっくり返す。すると、LUCKY STARの文字が現われるという演出。これぞエンターテインメントという感じがして、楽しかった。

SHINee - View(韓国)

Chris Brown - Iffy(アメリカ)

最近はKPOPやラテンのR&Bばかりで、本場アメリカのR&Bは聴かなくなってしまったが、これくらいアップで踊れる曲だと聴ける。歌詞は、全くいただけないが。

iri - 摩天楼(日本)

HRVY - Never Be Us(イギリス)

毎月こういう"歌ものEDM/HOUSE"を一曲入れている気がする。自分でも、また同じようなのばかりと自覚しているが、好きなんだからしょうがない。

Carol Biazin - Garota Infernal(ブラジル)

ブラジルの24歳のSSW。ポルトガル語で歌う古臭いR&Bといった感じで、いい味を出している。MVの通り、女性同士の恋愛をうたっているのも良い。Luísa SonzaやGloria Grooveといった大物アーティストとコラボできるほど、ブラジルでは結構有名な方らしい。同性愛者であることをオープンにしていて、MVでも女性同士の恋愛を表現している。

hrishi - Levitating (carnatic remix)(インド)

特によく聴いた曲。Dua Lipaのヒット曲の南インド民謡風カバー。首の傾げ方とか、しぐさは真似ているのだけど、音楽はしっかり味付けされている。ファンファン鳴っているシンセと、こぶしの相性がぴったり。個人的には、原曲より断然こちらが好き。ダンスの振り付けも、伝統やローカル性は保持しつつ、ポップに仕上がっている。振付と衣装が美しくて、目が離せない。

The Weeknd - 103.5 DAWN FM (カナダ)

今までそれほど好んでThe Weekndを聴いていなかったが、これはアルバム通しだと聴きやすかった。BGMとしてかけっぱなしにして、繰り返し再生した。アルバムを通しで繰り返して聴くなんて、何年振りだろう。こういったイベント風の動画になっていなかったら、アルバムを通しで聴くこともなかったので、さすがの戦略。最初はライブ映像かと思ったら、ステージ上で自分の音源をボタンを押して再生するだけのパフォーマンスで、クラブイベントでのトラックメーカーのライブかよと突っ込んだ。アルバムは、ラジオ風の一連のストーリーになっており、m-flo『EXPO EXPO』なんかを思い出した。架空のラジオのジングルは、心躍らせFMラジオを聴いていた頃の気持ちが甦って、気持ちが高揚する。なんとなく日本独自のものだと思い込んでしまっていたようで、アメリカでも同じなのかと思ってしまった。アルバム全体の漠然とした印象として、マイケル ジャクソンを聴いている気分だった。

ステージに立つ老人は、『Gasoline』のMVに出てくる。ボコボコにされていた老人がステージに立っているのは、あの世へ行く前の夢なのか、『Gasoline』のMVと繋がりがあるのか無いのか、考えを巡らせ自分なりの解釈を楽しむことができる。

The Weeknd - Gasoline

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