クラブの音止めは早朝何時? 風営法 特定遊興
さてクラブの音止めは早朝何時でしょう?
特定遊興飲食店では、朝6:00以降営業してると違反行為になるって知ってる?
学生の登校や会社への出勤時間にクラブ帰りの酔っ払いがウロウロしてるってんでそんな規制ができたってわけ。営業時間終わってんのに、いつまでも曲かけてちゃダメ。
そんな事も守れないから厳しい目で見られるんやで。
https://twitter.com/kimziga/status/1117774068533432322
残念。不正解。6時ではありません、5時です。クラブだけでなくライブハウスも同じです。
各地の条例で定められていますが、東京、大阪、京都、名古屋は午前5時から午前6時までは営業できません。「盛り上がって7時まで回しちゃったよ。」という自慢は、「条例違反しちゃったよ。」と同義です。
風営法裁判で無罪を勝ち取られた当事者として様々な場所でお話されると思うので、是非正確な情報を発信して頂きたいですね。
では、クラブが営業できる地域は、誰が決めているでしょうか?
DJの未来を繋ぐ年鑑 ー「Japan DJ. net」創立メンバーが語るクラブカルチャーの現状と課題 | block.fm
惜しいけど、不正解。区では決められません。
東京都と大阪府の場合、商業地域のみとか保育所の近くはダメ等のルールは条例で定められていますが、具体的な地域は公安委員会が定めます。京都は京都府の、名古屋は愛知県の条例で定められています。
block.fmは海外メディアの記事を翻訳しただけ記事もあったり裏取りしてないと思うので、メディアではなくブログだと思いますが、疑わず正しい情報だと信じてしまう人も多いと思いますし、特に法規制関係は正確な情報を発信してほしいですね。小箱が合法的に深夜営業できるための働きかけを、自分たちがリードしているように話されていますが、法律や条例を正しく理解せず、どこにどうやって働きかけていかれるつもりなのでしょう。ここ2年で特定遊興の許可数は増えているので、レクチャーしてあげなくても箱の人は風営法や条例に詳しくなっているはずです。
平成30年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について 警察庁生活安全局保安課
各地の条例を読んで確認してみましょう。
<東京都>
(参考)風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例等の一部改正について 警視庁
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例
昭和59年東京都条例第128号
最終改正 平成28年東京都条例第2号
(特定遊興飲食店営業の許可に係る営業所の設置を許容する地域の指定)
第12条 法第31条の23において準用する法第4条第2項第2号の条例で定める地域は、次に掲げる地域とする。ただし、病院、診療所並びに児童福祉法(昭和22年法律第164号)第7条第1項に規定する助産施設、乳児院、母子生活支援施設、児童養護施設、障害児入所施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設並びに保育所及び幼保連携型認定こども園(午前0時から午前6時までの時間において同法第4条第1項に規定する児童が利用することのできる施設に限る。)の敷地(これらの用に供するものと決定した土地を含む。)の周囲100メートル以内の地域(商業地域のうち、規則で定める地域に該当する部分を除く。)を除く。
① 商業地域のうち規則で定める地域
② 前号に掲げるもののほか、東京都公安委員会が政令第22条に規定する基準に照らし相当と認め規則で定める地域
(特定遊興飲食店営業の営業時間の制限)
第13条 特定遊興飲食店営業は、東京都内全域において、午前5時から午前6時までの時間においては、これを営んではならない。
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の施行に関する規則
昭和60年東京都公安委員会規則第1号
最終改正平成28年東京都公安委員会規則第2号
(特定遊興飲食店営業の許可に係る営業所設置許容地域の指定)
第 7 条 条例第12条ただし書の規則で定める地域は、次の各号に掲げる区域とする。ただし、当該区域のうち、特定遊興飲食店営業の規制に当たり著しい支障があると公安委員会が認める区域を除く。
① 児童福祉施法第 7 条第 1 項に規定する乳児院、母子生活支援施設、児童養護施設、障害児入所施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設並びに保育所及び幼保連携型認定こども園(午前 0 時から午前 6 時までの時間において同法第 4 条第 1 項に規定する児童が利用することのできる施設に限る。)の敷地からの距離が50メートル以上の区域
② 病院及び診療所( 8 人以上の患者を入院させるための施設を有するものに限る。)の敷地からの距離が20メートル以上の区域
③ 第二種助産施設及び前号の診療所以外の診療所の敷地からの距離が10メートル以上の区域
2 条例第12条第 1 号の商業地域のうち規則で定める地域は、公安委員会が告示する地域とする。ただし、住居集合地域又は住居集合地域からの距離が20メートル以下の区域(当該区域が風俗営業等密集地域に該当する場合にあつては、幹線道路の各側端から外側50メートル以下の区域を除く。)を除く。
3 条例第12条第 2 号の東京都公安委員会が風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令(昭和59年政令第 319 号。次条において「政令」という。)第22条に規定する基準に照らし相当と認め規則で定める地域は、公安委員会が告示する地域とする。ただし、住居集合地域又は住居集合地域からの距離が20メートル以下の区域(当該区域が風俗営業等密集地域に該当する場合にあつては、幹線道路の各側端から外側50メートル以下の区域を除く。)を除く。
<大阪府>
(参考)営業時間の規制【※改正大阪府風営法施行条例第15条】/大阪府警本部
(参考)営業所設置許容地域/大阪府警本部
大阪府風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例
昭和34年3月30日 条例第6号(平成30年7月1日施行)
(特定遊興飲食店営業の許可に係る営業所設置許容地域)
第十四条 法第三十一条の二十三において準用する法第四条第二項第二号の条例で定める地域は、次の各号のいずれにも該当する地域とする。
一 次のいずれかに該当する地域
イ 第五条第一項に規定する地域
ロ 深夜において一平方キロメートルにつきおおむね百人以下の割合で人が居住する地域その他の良好な風俗環境の保全に障害を及ぼすことがないと認められる地域として公安委員会規則で定める地域
二 児童福祉法第七条第一項に規定する児童福祉施設(児童等が入所するものに限る。)又は医療法第一条の五第一項に規定する病院若しくは同条第二項に規定する診療所の敷地の周囲おおむね百メートル(当該施設の敷地が都市計画法第八条第一項第一号に規定する商業地域にある場合にあっては、当該施設の敷地の周囲おおむね五十メートル)の区域外の地域
(平二七条例一三四・追加)
(特定遊興飲食店営業の営業時間の制限)
第十五条 特定遊興飲食店営業者は、前条第一号に掲げる地域のうち公安委員会規則で定める地域では、午前五時から午前六時までの時間においては、その営業を営んではならない。
(平二七条例一三四・追加)
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例
昭和34年3月25日 条例第2号
(特定遊興飲食店営業の営業場所に係る許可の基準)
第16条 法第31条の23において準用する法第4条第2項第2号に規定する条例で定める地域は、第3種地域のうち、児童福祉施設(児童を入所させるものに限る。)、病院及び診療所の敷地(当該施設の用に供するものとして決定した土地を含む。)からの距離が、70メートルを超える地域とする。
(特定遊興飲食店営業の営業時間の制限)
第17条 特定遊興飲食店営業者は、京都府の区域において、午前5時から午前6時までの時間においては、その営業を営んではならない。
別表(第1条関係)
第3種地域 京都市の区域のうち次に掲げる地域
1 中京区の区域のうち三条通、寺町通、中京区と東山区との境界及び中京区と下京区との境界をもつて囲む地域
2 東山区の区域のうち三条通、松原通、東大路通、東山区と中京区との境界及び東山区と下京区との境界をもつて囲む地域
3 下京区の区域のうち松原通、寺町通、下京区と中京区との境界及び下京区と東山区との境界をもつて囲む地域
<名古屋、愛知県>
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例
昭和59年12月24日 愛知県条例第36号
(特定遊興飲食店営業の営業所の設置が許容される地域)
第二十二条 法第三十一条の二十三において準用する法第四条第二項第二号の条例で定める地域は、第五種地域及び別表第五に掲げる地域のうち、児童福祉施設(児童福祉法第七条第一項に規定するもの(深夜において児童を入所させ、又は入院させるものに限る。)をいう。)、病院、診療所、特別養護老人ホーム(老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第五条の三に規定するものをいう。)、介護老人保健施設(介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第八条第二十八項に規定するものをいう。)又は介護医療院(介護保険法第八条第二十九項に規定するものをいう。)の敷地の周囲から三十メートルの範囲外にある地域とする。
追加〔平成二七年条例七三号〕、一部改正〔平成三〇年条例三四号〕
(特定遊興飲食店営業の営業時間の制限)
第二十三条 特定遊興飲食店営業者は、県の全域において、午前五時から午前六時までの時間にあつては、その営業を営んではならない。
追加〔平成二七年条例七三号〕
別表第五(第五条、第二十二条関係)
名古屋市の区域のうち、千種区今池一丁目(六番、七番、十四番から十七番まで及び二十八番に限る。)及び内山三丁目(三十一番に限る。)、東区東桜二丁目(十八番及び二十番から二十三番までに限る。)及び東新町並びに中区栄三丁目(一番から四番まで、十四番及び十九番から二十一番までに限る。)、栄四丁目(六番に限る。)、栄五丁目(一番及び三番から七番までに限る。)、新栄一丁目(二番から六番まで、九番、十番、十三番、十四番及び二十五番から二十七番までに限る。)、新栄町三丁目、錦三丁目(一番から四番まで、六番から十一番まで、十五番、十六番及び二十番から二十四番までに限る。)及び東桜二丁目(十八番、十九番及び二十一番から二十三番までに限る。)の区域
追加〔平成一〇年条例五一号〕、一部改正〔平成二七年条例七三号〕
実際に条例文を読んでみると、そこで暮らす様々な人々のことを考えられていてよくできていると思いますよ。条例を変えたいならば、条例と小箱の周りで暮らす人々の生活を理解してからだと思います。