AMUNOA、Soleil Solei、Native Rapperの新譜旧譜でエモ散らかす

申し合わせたように、立て続けにリリースがあった。

2017年 8月23日 AMUNOA 『smmr』
2017年 9月 2日 Soleil Soleil EP『my way or the highway』
2017年 9月13日 Native Rapper EP『Keep it Real』

AMUNOAさん、in the blue shirt アリムラさん、Soleil Soleilさん、Native Rapperさんは、私の中では、なんとなくまとまってカテゴライズされている。AMUNOAさんとアリムラさんはcut up、Native RapperさんはTREKKIE TRAXからという共通点はあるが、それぞれの音楽が相性も良い気がする。エレクトロニカを聴き始めた当時、この4人の曲にどっぷりはまって、繰り返し聴いていた。その後、色んな音楽が聴いてみたくて、Future Funk/Disco、トークボックス、かわいい女性ボーカルのFuture Pop?、Maltine、賑やかなのに飽きてLo-Fi、いろいろ彷徨った。久しぶりに、前にはまっていた曲を聴き直したら、直近手あたり次第適当に聴いていた曲とのレベルの差があり過ぎて、ため息が出た。

 

AMUNOA
『smmr』も、その前の『REM』もさわやかで良かったのだけど、『Do U Remember』『SnapShot』『King Lear』は、やはりいい曲だった。何か理由があるのか、cut upのボーカルは高音域で、かわいらしく、funnyな感じの曲が多い。『Do U Remember』はサックスの主旋律が前に出ていて、それをベース音が下から支えてる感じが、大人っぽくてかっこいい。『SnapShot』のボーカルは、cut upなのか、入れたものかわからないが、低めの声が優しくて包んでくれて癒される。『King Lear』は、宇宙のように暗く広い空間に、冷たい光線のような澄んだ音が響き渡る光景を想起させる。貪欲にいい音楽を聴きたいから、知らないtrack makerの方の曲もどんどんチェックしているが、こういう曲を作る方は、なかなか見つけられない。

 

Soleil Soleil
以前の ブログで書いたように、Vermilion@堀江FANからのストリーミング配信を観て、強い印象を残してくれたアーティストの一人。曲もremixも、電子音楽っぽさを意識させないところが、すごいと思う。勝手な想像だけど、DTMで技術を結集して、どう良い音楽を作るかというより、(DTM上の制約無しに)作りたい音楽が頭にあって、それをどうDTMで作るかみたいなアプローチをしているんじゃないかと思わせる。最新EP『my way or the highway』、しかもそれぞれ違うテイストが9曲も。こんなの、さらっと出しちゃっていいの?

『Little Secrets』のピアノとコーラス、『Night Jam』のグロッケン?、楽器の音の種類が多くて、それぞれが効果的。幅広く、色んな音楽を聴かないと、こういう風には作れないのでは。『I'm At The Bottom Of The Ocean』、「これって、パソコンで作った音楽なんですよね。イケボおじさんとバックバンド呼んできて録音して、電子音楽っぽく加工したんとちゃいますよね。」と確認したくなる。
EPの前に出ていたmix『A DOOR AWAY #1』が、これがまた最高で、お気に入りmixの3位以内入り。選曲・順番・繋ぎ方がどれも良く、とろけた。Chris Malinchak『Get Back』だけ、mixと原曲と少しだけ聴き比べてみたら、だいぶアレンジが入ってて、断然かっこよくなってる。BPMを1回落として、間を持たせた後、また上げて再開するところ(57:05あたり)が、たまらない。Soleil Soleilさんのアレンジだとしたら、mix一つにしても、単に繋ぐだけじゃなく、手をかけるなんてすごいこだわり。Rhyeの『Open』とかもそうだったけど、割と大胆にハウスっぽくアレンジしたSoleil Soleilさんのremixは、原曲より好きだったりする。原曲の作者から頼まれるremixは、大幅にいじれないとか制限があるんだろうけど、remix、アレンジがこれからも楽しみ。
久しぶりに聴き返してやばかったのは、U-Z『Change Your Mind (Soleil Soleil Remix)』。これぞ、Soleil Soleilさんという感じ。ついでに、U-Zさんの『HOLD IT UP』も聴き直したら、これももう、エモ散らかしていた。

 

Native Rapper
良さを誰かに話したくて、去年 ブログを書いた。自然と期待が大きくなってしまうので、次作を聴くのはちょっと怖かった。仕事をしながら、曲を作るだけでも大変なのに、歌詞を考え、歌を録り、歌と音楽を合わせる作業まである。でも、余計な心配だった。

『今更 feat. lulu』はバレンタインデーにリリースされた曲。そもそも、歌うtrackmaker自体が少ないのに、デュエットまでチャレンジしてしまうとは。男性パートの歌詞はNative Rapperさんが、女性パートはluluさんが書かれたそう。「君の体温が私に移る」とか半年かかっても私には思いつかない表現だし、「知らないフリして自己紹介」は、物凄くリアル。歌詞を聴くだけで、二人の表情や光景が、ドラマを見ているように、ありありと目に浮かぶ。短い言葉からも、心の動きが読み取れて、「お互いそんなに好きやのに」ともどかしく、歌に登場する二人に完全に感情移入してしまった。
『Keep It Real』の歌い方、トランペットの使い方は、Chance the Rapperへのリスペクトに違いない。新しい歌い方は大きなチャレンジのはずなのに、既に様になっていて全く違和感がない。「Keep It Real」のメロディの割合が多めで、何度も聴くとちょっとしんどいので、曲調の違う「簡単なこと難しくしないで」がもう少し早く来るか、割合が多いと繰り返し聴けるかも。

block.fmでのNative Rapperさんの紹介は随分あっさりしていて、新EPの曲が流れている間も初見ぽいコメントだったので、TREKKIE TRAX側はあまりdirectionしていないのかなと思った。音楽のジャンルが他のTREKKIE TRAXと違うから、その方がいい気がする。TREKKIE TRAXの戦略はよくわからないが、この分野をカバーしてくれるのはありがたい。

 

アリムラさんのライブは明らかに女子が多くて、AMUNOAさん、Soleil Soleilさん、Native Rapperさんの新譜リリースの反応を見ても、女子の方がより反応してるように見えた。エレクトロニカを聴く女子が増えれば、もっと4人へのファンが増えるような気がするし、J-POPやバンドを聴いている人たちも十分魅了することができる音楽だと思う。どんなに先になってもいいので、いつかこの4人で、ブレイクコア男子おいてけぼりの、エモくてどっぷりチルできるパーティとか開いてくれたらうれしい。