Jerry Heil Z世代の等身大を歌う ウクライナのSSW

ウクライナの音楽を掘っていたので、#ВIЛЬНА_КАСАのMVも見ていたのだけど、あまりピンと来ていなかった。ふと他の曲も聴いてみたらバリエーションがあって良かった。

Jerry Heilはウクライナの24歳のSSW。VlogやカバーソングをYouTubeに上げていたことで人気が出て、音楽関係の目に留まる。Wikipediaによると、ウクライナ国立音楽アカデミー（ウクライナトップの音楽大学）で学んだとのこと。音楽理論を知っている人は、数を作っても同じ曲にならない。だからきちんとバリエーションがあったのだと納得。過去には、ONUKAのレーベルVidlik RecordsからもEPを出している。最近はInstagramを中心に発信している。例えば最近だと、ヴィーガン（菜食主義者）について、自分はこうしているけれど、あなたはどう？といった問いかけを長めの文章でしている。

Jerry Heil - #ВIЛЬНА_КАСА (Free Cash）

歌詞の冒頭は、「祖母は、私が無職で独身で23歳で子供を産んでいないことを怒っている。」。本人による説明によると「この文脈のメインキャラクターである少女の要望は、彼女の魂の殻の外側にいる男性に、包んでいるもので評価しないでと。人を不適格な気持ちにさせる時代遅れの伝統や枠組みを笑います。あたかも結婚や出産するのに決まった年齢があるように。私は他の人とは異なり、Z世代を代表して、親せきや友達がいつ結婚するのかと尋ねてくるとき、どれだけうざいか知っています。」

表情や演技力も豊かで、言葉や文化を知らなくても伝えられる映像表現ってすごいなと思う。海外のミュージックビデオの面白いところ。

Jerry Heil - #РЕЦЕПТ_САЛАТА_НЄВЄСТА （花嫁のサラダレシピ）

「ラララララ、マヨネーズ パラダイス」と歌っていて、マヨネーズ大好きさんのレシピの歌。どこの国にもマヨラーはいるのね。ウクライナの市場や一般家庭の台所の映像も楽しい。

Jerry Heil - #БІЛІ_КРОСИ (White Running Shoes)

ライブも楽しそう。最前の客のスマホでセルフィーしてあげたり。声も出てるし、歌以外のパフォーマンスもしっかりしてる。

JERRY HEIL feat. MORPHOM - ВІЧНІСТЬ

「12月に私を抱きしめ1月にキスをした」小さな女の子がプリンセスに変身する現代の物語だそう。声も良いし、歌も上手い。

DANTES - Теперь Тебе 30 （今あなたは30歳）

Jerry Heilが作詞作曲。チャート上位を維持していた曲なので知っていたが、24歳の女性が作っていたとは。言われてみればJerry Heilらしい、彼女の作品をたくさん聴いた今だとわかる。30代の大人の男になることの不安を歌っているようだ。弱気で逃げ出したくなる気持ちは、女性だからこそ書けた歌なんじゃないかな。

リリースしている曲も多くて、VloggerらしくMVも楽しいのでチェックしてもらいたい。

紹介したい音楽、書きたいブログネタが多過ぎて全く追いつかない。とりあえず、1月のdigの成果をSpotifyのプレイリストにまとめているので良かったら。（洋楽のみ、ダンスポップ中心、女性アーティスト多め。）この中の何人かも、後日ブログでがっつり紹介するつもり。