BewhY (비와이) 『나의 땅(我々の土地)』 愛国と平和の両立

大阪だけでなく関西には韓国の人が多く住む場所があった。同じ土地で暮らしているから良いこと悪いことはあって、親や祖父母からネガティブな話も聞かされたが、差別だとして反発した。初めて韓国に行ったのは、高校の修学旅行。3月1日(日本の統治からの独立を祝う日)を挟んだ日程だった。「日本人とわかると、石を投げられるかもしれないので、気を付けましょう。」と注意を受けたから、よく覚えている。なぜわざわざそんなリスクのある日にと思うが、旅行会社が、日本人観光客が減る日を埋めるために組んだのだろう。旅行までに、韓国語の挨拶を覚え、そらでアリランを歌えるまで練習した。戦後、韓国に残った日本人女性を保護した施設、慶州ナザレ園に行ったような気はするが、ほとんど思い出せない。ロッテワールドの屋内遊園地の光景だけ薄っすら覚えているが、その後見た韓国ドラマの映像で上書きされているかもしれない。
その後、一度だけソウルに一人で旅行している。短いスカートをはいて歩いていたら、若い女性に呼び止められ注意された。性犯罪に合わないように心配してくれたのだと思う。もしかすると、保守的な考えからかもしれないが。
以降も、仕事や旅行で韓国人の方と関わる機会はあった。ある韓国人から、ひどいセクハラ・パワハラ・精神的支配を受けてから、韓国語・ハングルの文字を一切受け付けなくなった。振り返って、人種差別はいけないという私の強い正義感を、上手く利用されていたように思う。もちろん親切にしてくれた韓国の人は何人もいて、悪いのは一部の人だと理屈では理解していても、どうしてもハングルを見るのも聞くのも苦痛だった。長い年月の後、やっと今年克服することができた。英語は敵国の言葉だという高齢者を、古臭いと笑ったこともあった。自分の親兄弟、まして子供を殺されたとしたら、一生その国の言葉を聞けないかもしれない。
Daniel WangのPeggy Gouに関する告発を読んで、思い出してしまった。私にセクハラ・パワハラをした韓国人は、後になって数々の嘘をついていたことがわかったし、経費への計上の仕方もえげつなくセコかったし(社会的地位も収入も非常に高いのに)、否定されると韓国人差別だと恫喝するし、主張を通すために大声で泣き叫んでいた。真面目で控えめであることを美徳とする日本のような国もあれば、騙される方が悪いと考える国もある。人種差別ではなく、国や人種の文化的傾向はある。
ブログのお陰で、3人の韓国の方にインタビューさせて頂けたことも、トラウマからの回復に繋がったように思う。

作品が気に入っているBewhY。もちろんブログで取り上げる前に、ざっと作品をチェックしていて、三・一運動をテーマとしたこの作品の存在も把握していた。反日だったら嫌だなと思ったが、ざっと歌詞を確認する限り大丈夫そうだったので取り上げた。SNSや韓国のメディアでの発言まではチェックできていないので、実際彼がどういう思想なのかまではわからない。今後の彼の発言によって、彼に対する考えを変える可能性もある。

前置きが長くなってしまったが、BewhY (비와이) 『나의 땅(我々の土地)』 の歌詞と思うこと。

BewhY (비와이) - 나의 땅

[Verse 1]

Korea Ura
我々は自由なときに自然でいられる
自然でいることは素晴らしいこと
持っているものを誇ることが、どれほど自然かわかっていない

Korea Ura
優越願望と憎しみにより
私は自由の権利を踏みにじられた一人

Korea Uraは、安重根伊藤博文を暗殺する際に叫んだ言葉とされる。
Ura(ウラー、ロシア語ура)は、ロシア語で「万歳」の意。集団で愛国心を鼓舞する場合や決死の突撃などの際に多用される。
ウラーとは何? Weblio辞書

あなたと私が平等でいるには
立場からは自由であること前提
今は私の土地でやりたいことができる
我々の呼吸は、自分のものではなく自分のルーツであることを忘れるな
今は善は悪への脅威でなければならない
平和はあなたの隣にある 平和は我々の精神
両親の父と母の助けを忘れるな
永遠に取り戻した私の故郷
そう、私の故郷
それ(私の故郷)は続いていく 元のように
三・一運動の精神
血で汚された私の愛するルーツ
我々の家の主権はあなたと私だけであり彼らではない
プチャヘンザの代わりにマンセー(万歳)と叫んで示そう

この歌は、1919年の三・一運動(日本統治からの独立運動)から100年を記念して作られた。

[Hook]

決して再び奪うことができない
あなたと私の土地
ズボンが汚れるまで自分の土地を踏みしめる
決して再び奪うことができない
あなたと私の土地
ズボンが汚れるまで自分の土地を踏みしめる

[Verse 2]

上海からソウル鍾路(旧市街)
朝鮮半島の中心 鍾路
我々の100年の歴史は、彼らによるものでなく血まみれの熱い人々によるもの
100年の叫びが今を作り 次の100年へ歩みを進める
あなたと私は手を取り合わなければ
争いの中で平和が続かない
我々は創造する力を持っているだけで、彼らを破壊しない
自由で平和でいられることが我々の永遠の願い
これは彼らについてではない
過去の傷で我々を陥れようとするな
我々の誓い「マンセー(万歳)」は復讐ではなく 明日の幸福に向けたもの
昨日のこだわりが、今日我々の土地を肥沃にしている
十分ではないかもしれないが、輝かしい明日がある
過去100年を忘れるな 次の100年は我々が背負っている
さあ、知らせて
ここが我々の場所であると忘れないようにしよう

鍾路三・一運動発祥の地。

歌詞の和訳は以上。

安重根のことは何とも言えないが、それ以外、歌詞はどこの国にも当てはまる当たり前のことを歌っていて、自分の国に置き換えて共感できた。自分の国を愛し、誇りを持ち、守るのは当たり前のことだと思う。
私は小学生の頃、朝日新聞が大好きで、背伸びして投書なんかもしていた。思想が偏ると心配した両親が、勝手に新聞を変えたことに私は激怒した。おそらく物心ついたときから左派だが、努力した優秀な人が評価され、見合った対価を得るべきという意味で資本主義、腐敗した日本の政治や理不尽な社会システムを憎んでいるが、日本の芸術そのものや謙虚さなどは愛している。自分の国の文化に誇りを持ち、自国民の利益を守ることは悪いことではない。愛国=右翼ではないし、日本の右派や保守派が国益を守っているようには見えない。私は、アメリカの原爆投下やシベリア抑留に対して謝れよ、竹島尖閣諸島に攻めてくんなと思っている。韓国様に差し上げちゃえよという考えの人とは、相容れない。国歌斉唱を強制されるなんてまっぴらだが、愛国ソングだから右翼と決めつけて敬遠するのも違う。といったことも、まともに議論ができないことが息苦しい。

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