ちゃんと怒っていい

マルチネホテルはトマドさんの夢だったらしいから応援していて、12月のMALTINE SEED STAGE 03は、クラブイベントっぽさがなく落ち着いた雰囲気、ホテルイベントもこの感じだろうと。ところが残念なことが起こってしまい、その件に関するいろんな人のツイートを読んだ。

まず、初めてマルチネのイベントに行った人の気持ちが心配になった。クラブに行ったことがない人の参考になるように、できるだけネガティブなことも含め、このブログ書いてきたつもりだったけど、きちんと伝わるような書き方ができていたか自信がない。ブログを参考にしてマルチネのイベントは楽しそうと思い、クラブじゃなくてホテルだからと安心して参加し、怖い思いをした人がいたら申し訳ない。
次に、ちゃんと怒っていい、怒った方がいいこともあるということに気が付いた。怒ると喧嘩になるだけだし、感情をコントロールできていないみたいで恥ずかしいし、論理的に伝えるべきと考えていてけれど、怒っている感情も隠さないでおいた方が伝わることもあるのだと気が付いた。伝わりさえすれば、意外とすんなり解決することもあるようだ。他に同じような思いをして我慢している人も、言い易くなることもわかった。

今回のことは、彼一人の問題や責任ではなく、ずっとあった問題が悪い形になって出たのだと、私は思う。
界隈のクラブイベントでは、怖い思い、嫌な思いもたくさんしてきた。モッシュというか、勢いつけて体当たり、背面ダイブ、酔っ払っての肩車、ライブの間大声で叫び続けたり悲鳴を上げ続けたりで音楽が聞こえない(最初に出演者名を呼ぶとか、興奮してフーとかホーとか言うレベルではない)、酒持ったままフロアで暴れるので頭上から酒が降ってくる、ステージに乱入など。怖がったりうんざりしてフロアを出て行ってしまった人をたくさん見てきた。暴れるのは主催や出演者の友達や常連だったりもするし、止めるどころか面白がる風潮もある。柵倒れかけたり、客がなだれ込んでDJブースが動く状況なら、いつ目の前の自分のファンが怪我してもおかしく状況ないのに、一旦音止めて「おまえら、危ないから下がれ!」くらいのこと言わないんだと、残念に思ったこともある。なんかもう、音楽イベントというより、怪我せず生き残るための戦みたいなときがある。

クラブイベントとはそういうものかもしれないし、人の楽しみ方を尊重し、我慢してきた。クラブのフロアは、学歴も年収も性別も年齢も関係なく、平等になれる場所。誰かの楽しみが、他の人の楽しみの犠牲の上に成り立つのはおかしい、同じように日頃頑張って働いたお金で遊びに来ている以上、平等に楽しむ権利があると初めて思えた。

お酒飲んで大暴れすることが、ホテルだったからダメだったけど、クラブならOKみたいな意見もあり、それも否定はしない。だけど界隈をちょっと離れれば、普通に音楽を聴いて楽しく踊れて、暴れたり人にぶつかるような激しい踊りをする人がいないクラブイベントもたくさんある。クラブイベントは、音楽を聴くイベントじゃないという意見もわかる。コンサートではないし。三毛猫ホームレスさんのライブとか、音楽というより大騒ぎして楽しくなるライブというのは理解してる。でかい音聴いて酒飲んで暴れるのが主な目的なら、イケメン又はかわいい子がApple Musicの再生ボタン押して、ブースで踊っておくのでもいいと思うし、「俺らはDJじゃなくてライブなんや。」と意気込み、音にこだわった機材持ち込み、凝ったライブすることないのでは。エアキーボードで、"オーエーオー"と口パクしておけばいい。

暴れたり騒ぐのが楽しい人と、音楽を聴きたい人が共存するのは確かに難しいし、最後は主催者が客を選んで、その客が来易いイベントにするしかないのだろう。あまり自覚はなかったけれど、嫌な思いをしたイベントからは足が遠のいていた。今月は他に2つあるからとか理由をつけて行かなかったけれど、金銭・体力・スケジュール的に問題なくて、まともに音楽が聴けるイベントだったら全部行ってた。音楽が好きで、そこに楽しい音楽があることがわかっていても、クラブイベントにはもう行かない、もう既に行かなくなった人がいることを今回の件で知ることができた。クラブに人が来なくなったのは、客が音楽やDJの楽しみ方がわからないからとか言う主催やDJが結構いるけれど、勝手な都合のいい解釈で、客を馬鹿にしている。初めて来た人や他の客のせいでうんざりしている人のケアはせず、友達や常連でわいわい大騒ぎしておいて、人が減ってきたり、箱が埋まらなさそうなときだけ、「来てくれ。」というのはやめてほしい。パソコン音楽クラブのライブは、家で地味に一人でしこしこDTMしていた人とか、あまりクラブにはいなさそうな人も、外に出てきて同じ音楽を聴いて一緒に踊れるのがすごく楽しかった。パソコン音楽クラブや、長谷川白紙、in the blue shirtの"ライブ"はクラブミュージックなのか私にはわからないけれど、クラブである必要はないし、彼らの音楽を楽しめる場がどこかにあってくれると嬉しい。

イベント主催者の暴力事件や青山蜂の件も、人の数だけ考え方があるのだから議論することはとても良いことだと思う。主催者暴力事件は、勇気をもって女性が声を上げてくれたお陰で、今後の被害者をなくせたかもしれないのに、(青山faiの店長が悪いと)誤解される表現だったからと言って非難されていたのは理解できなかった。暴力を受けたのだから、気も動転するよ。青山蜂は、箱が好きな人の気持ちはわかるが、本当に騒音やマナーで苦しんできた住民の人がいたとしても、そのことを話せる状況ではないことに疑問を感じる。マルチネβのことも、せっかく正直なネガティブな感想をつぶやいた人がいたのに、ツイ消ししなければいけない雰囲気になったことが一番怖かったし、残念だった。一番早くネガティブなことを隠さずつぶやいたのは、最も若い人たちだった。

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