WayV 威神V 『无翼而飞 (Take Off)』 中国語の歌で気になるシェ・シャ・シュ音

年始の韓国の大手芸能事務所SM EntertainmentYouTube配信は、旬の所属アーティストたち一堂に出演し、演出も豪華で、無料とは思えない内容だった。最近K-popを聴き始めて、何から聴いてよいかわからない状態の者にとっては、ベスト盤や入門編としてちょうど良かった。BTSの躍進でK-popに注目が集まり、今年は家にいる人も多い中で、費用に見合う宣伝効果があったのでは。

NCTは、ファンの方も混乱するほど、人数が多くて複雑。私も、情報を整理したくなる性格なので、こういう図式があるファンカルチャーは好き。

EXILEみたいね。

WayVは中国語で歌うグループ。中国、台湾、香港、マカオ、中国系タイ人メンバーで構成されている。見慣れない国旗は、香港、マカオだった。

WayV 威神V '无翼而飞 (Take Off)'

注目は、2:32から。南米アンデス地方の笛楽器に似た、筒を空気が抜ける音の使い方。シャウトで始まり、後ろでエレキギターが鳴りながら、スコッと抜けるような笛の音がとても気持ちよい。民族楽器のような音が、ここまでかっこよく聴こえるものかと思って感心した。合わせて、姿勢を低く落とした踊りも、サウンドと同じくらいかっこいい。
その分、次のバラード部分は、メロディがありきたりで、EDMのようにパンパンパンとリズムを速めて煽るところは、安っぽく感じてしまう。
メロディー自体は飽きのこないシンプルさで悪くなく、ブブブブと鳴っている低音もクール。だが、そのメロディの繰り返しが多過ぎ、アレンジもされていないので、冗長に感じてしまう。欲を言えば、もう1種類別のメロディがあると良かった。
中国語の、特に高い音の、シェ・シャ・シュといった発音は、隣の人の音漏れのようにシャカシャカして、耳障りは良くない。イー・アール・サン・ツー(1・2・3・4)とか、マー(馬)、ラー(拉)とかシャカシャカしていない音もあるはずだけど、どうもシェ・シャ・シュの発音が目立って聴こえてしまう。他の中国語の歌は、それほど気にならなかったので、改めて聴き直してみた。

張楚寒 Bunny Zhang【Bunny】

半分くらい英語で歌っていたわね。

石璽彤 就算你活在二次元

英語の歌詞もあるけれど、中国語の歌詞でもシェ・シャ・シュの音がほとんどない部分もある。言葉の選び方や、歌用の発音に変えることで、耳障りは変わってきそう。例えば、演歌。石川さゆり津軽海峡冬景色』は、「ガ」を鼻濁音「ンガ」と発音して歌う。中国語での言葉が詰まった歌詞や高速ラップは、歌いにくそう/聞き取り辛そうに見えるが、中国語ネイティブの方にとっては、どうなんだろう。英語や韓国語はラップし易そうだし、話していても歌のように聴こえるラテン系言語は、歌に向いている気がする。

K-popの日本語版は、大抵違和感がある。韓国語で作詞作曲するときには、言葉の響きや歌い易さを考慮するが、日本語版は訳にしばられるからではないかと推測する。個人的には、意訳したり歌詞を変えてでも、歌詞と曲の相性は優先した方がよいように思う。

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