『うまいラーメンの見分け方』誰がクラブ業界やDJをダメにするのか
普段は、音楽メディアが取り上げてくれない、絶対アクセス数を稼げない超マイナー アーティストやDJの紹介しているので、バズ狙いと揶揄されたのは悲しかった。そもそも私はブログを書いただけで、その人たちが勝手にバズらせただけ。ブログ更新後、1回しかツイートしないし、過去エントリのツイートもめったにしない。無理に読んでもらおうとは思っていないから。
『優れたDJの見分け方』を茶化しているDJをチェックしたら、見せ場や脈略のないDJ、知識はあるがストーリーを作らないDJ、繋ぎが荒いDJ、古い曲しか知らないDJ等、一網打尽にできた。『優れたDJの見分け方』で色々書いたのに、『優れたDJ』を茶化すDJで一発で見分けられてしまう。下手なDJを批判するのが目的ではなく、上手い人を見分けて評価するために書いた。本当に上手いDJがそうでない人に埋もれ、周りに流されてどんどん下手になっていく様子を見て、残念に思っているからだ。
4年間毎日3食ラーメンを食べ続け、ラーメンブログも書いてきたので、『うまいラーメンの見分け方』を書いてみたようなものなんだが、ごく一部だがラーメン店主とその常連客がキレていて驚いた。自分たちのラーメンが、まずいラーメンだと否定された気がして、腹が立つのだろう。ラーメン店主が、基本的なセオリーも知らず、その日のバイブスで味を調整していて、麺とスープの組み合わせもや最適なゆで時間なども研究しておらず、具材も組み合わせを考えず好きなもの乗っけただけで、常連客が幅を利かせ、新規客が食べログで低評価を付けたら、店主と常連で総出で叩きに行くようなラーメン屋は、絶対嫌だ。人にも薦めたくない。ラーメンの基本を習得し、理想のラーメン像があり、日々研究してよりおいしいラーメンを目指し、初めて来たお客さんには、常連さんが頼み方や水の場所を教えてくれるラーメン屋に私は行きたい。玄人好みのアクのつよいお店の魅力も理解するが、初めてラーメンを食べに行く人が、アクの強いのお店に行ったら、ラーメンが嫌いになってしまうかもしれない。
ツイッターを利用者で、さらにその中でキレている人は、全体からするとごく一部でしかないが、声が大きいのでマジョリティのようにも感じられてしまう。都会から田舎への移住した人が、理不尽な町内会ルール(町内会の入会費が何十万、入会しないとゴミを出させない等)に疑問を投げかけたら、嫌がらせをされて追い出される。そんな空気を感じた。村社会でよそ者を排除する。よくクラブイベントが赤字だとか、身内のDJしか来ないとかよく耳にするけれど、そりゃそうなるよなと納得した。
田舎で、新しい農業のやり方で成功した人が除草剤を撒かれて酷いいじめにあったり、農協を通さないと畜産の餌を売ってもらえないみたいな話を、読んだことがある。DJのスキルを向上させるために努力している人を嘲笑し出る杭を打つ、既存のクラブシステムに異議を唱える人を干すような風潮は、クラブ業界をダメにしている。下手なDJは、自分が下手だとバレて困るから、DJ論をタブーにして議論できないようにする。
DJではなく選曲家だとしても、DJブースに立ってお客さんに音楽を聴かせる以上批評の対象になるのに、こういうこと言ってかわすのはダサいなと思った。音楽批評が生業なのに。沖野修也さんも『DJ選曲術』という本を出しながら、自分はDJではないと言い出したのとかも。
DJ論みたいなやつ読んで、DJ下手くそな人はDJ下手くそな人と集まって遊ぶと楽しいので、DJ下手くそな僕と一緒にパーティーしようって思った。
— 柳樂光隆 《Jazz The New Chapter》 (@Elis_ragiNa) 2020年9月24日
DJって呼び名はあまりに適応範囲が広過ぎるので、僕みたいな人のための別の名前がほしいとずっと思ってる。
私はDJが下手で上手くなる気もない人のことは全く興味がない。DJについて議論し上手くなろうとしている人を茶化して、足を引っ張るのはやめてほしい。上手い人が上手いと評価されたからって、ひがんで文句つけるのもやめてほしい。