2021年10月のプレイリスト 10ヶ国の音楽
年間ベストと下期ベスト候補を選び始めたが、もう既に選びきれない状況で困っている。9月と比べると今月リリースは少し落ち着いたが、年間ベストに加えたい曲もあり、残り2か月でもっと良い曲が出てきちゃったらどうしましょうね。
今月は全部で10ヶ国のアーティストを含むプレイリスト。
- ONUKA – GUMA 見ざる 聞かざる 言わざる (ウクライナ)
- PTAZETA, Bizarrap - BZRP Music Sessions #45 (アルゼンチン)
- Rita Indiana - Como un dragón ドラゴンのように (ドミニカ共和国)
- 도한세 Do Han Se - TAKE OVER (韓国)
- NETTA - CEO (イスラエル)
- NETTA - DUM(イスラエル)
- aespa - Savage(韓国)
- aespa - YEPPI YEPPI(韓国)
- NCT 127 -Dreamer(韓国)
- Dose, Mot - 10 Баллов (カザフスタン)
- Brasstracks, Tori Kelly – Still Life (アメリカ)
- Khalid – Present (アメリカ)
- Carol Biazin, Dilsinho - Raio X (ブラジル)
- Furui Riho - Purpose (日本)
- Bimini - God Save This Queen (イギリス)
ONUKA – GUMA 見ざる 聞かざる 言わざる (ウクライナ)
PTAZETA, Bizarrap - BZRP Music Sessions #45 (アルゼンチン)
今年のラテングラミー 4部門ノミネートBizarrapのセッション最新作。Ptazetaは、北アフリカの西に位置するカナリア諸島出身のラッパーでトラップシンガー。スペイン語は方言があるとは言え、同一言語でコラボできる国が多いのは羨ましい。Bizarrapのセッションは、無名の新人から今現在ホットな新進アーティストまでバランスがよく、そして女性も多い。
あからさまにTikTokで使われることを狙ったかのような曲で、目論見通りこの曲で素敵なダンスが披露されている。こういった踊れるテンポの良いラップやトラップばかり好んで聴いていると、日本語ラップはスローで言葉が詰まっていなくてスカスカに感じてしまう。西洋音楽なんだから当たり前なのかもしれないけれど、スペイン語は華やかで、ラップや歌に合っていると思う。
Rita Indiana - Como un dragón ドラゴンのように (ドミニカ共和国)
ドミニカ共和国出身で、作家としても受賞歴のあるシンガーソングライター。Bizarrapと同じく、今年のラテングラミー新人部門にノミネートされている。10年に亘る音楽活動休止後の復帰作で、自己紹介的な歌詞。la montra(モンスターのようなもの)は、180cmを超える長身の彼女の愛称。ミュージックビデオは、パートナーであるNoelia Quinteroが監督し、2017年ドミニカを襲い壊滅状態にしたハリケーンMaria後のトラウマから、ドイツ表現主義の映画まで、様々なものを混ぜ合わせ、紙と3Dアニメーションで制作されたもの。お笑いの鉄拳のようなメイクで、吉幾三『俺ら東京さ行ぐだ』みたいなラップをしていて、袴に長刀をもった人形も出てくる。その映像の奇抜さに負けないメタルとデンボウを組み合わせた音楽。Tokischaといい、ドミニカってくせが強いのかと思ってしまう。
도한세 Do Han Se - TAKE OVER (韓国)
KPOPアイドルグループのラッパーであるDo Han Seのソロワーク。サイケデリックなビジュアルでテクノかと思えば、特攻服を着たヤンキーのような出で立ちホーォと叫び、ドラァグダンサーとハウスも踊って、最後は白馬に乗ったビジュアル系王子様で締める。好きなものを全部盛り込んでみましたみたいな感じだが、よくぞこれだけバラバラの要素を上手くまとめたものだと感心する。映像のこだわりと斬新さはもちろんだが、音楽だけを聴いても、組み合わせの妙に唸らされる。
高速ラップパートもあり、ライブではどんな感じになるのかと思ったら、一部だがラップパートを生でラップしないという、これまた斬新。そこはKPOPだから、生ラップよりもダンスを見せないといけないんだなと理解した。HIPHOP界では許されないことも、自由にできるのが今のKPOPなのかもしれない。
NETTA - CEO (イスラエル)
2018年Eurovision Song Contestの優勝者で、イスラエルのアーティスト。Nettaは、楽曲を聴かせるというよりライブパフォーマンスの人だと思っていたが、両面シングルのCEOとDUMは、しっかりメロディを歌っていて、映像無しの音楽だけで楽しめる。電話番号もテーマの鍵なっていて、恐らく日本語で「もしもし」と歌っている。
NETTA - DUM(イスラエル)
aespa - Savage(韓国)
Next Levelから十分な期間もなく、Black MambaからのForeverみたいな流れで、Next Levelとは正反対のゆるふわのバラードだったりするんじゃないかと、あえて期待しないようにしていたが、Next Levelを超えてきた。音楽もビジュアルも、どんどん好みに寄ってきて、しかもマジョリティにもウケていて、不思議な気分。
aespa - YEPPI YEPPI(韓国)
歌詞から推測して、YEPPIは、예쁘다(読み:yeppeuda、意味:きれい、美しい、かわいい)と、HAPPYを掛け合わせたaespaの造語。ライブステージで輝くaespaのメンバーと声援を送るファンの光景が目に浮かぶような歌詞で、パンデミック明けのライブツアー再開をイメージさせてくれる。
NCT 127 -Dreamer(韓国)
Dose, Mot - 10 Баллов (カザフスタン)
Dose (Айдос Джумалинов)は、カザフスタン出身。最初は音楽制作をしていたが、自らパフォーマンスするようになった。インスタにアップされてからリリースを待ち望んでいた曲。ゴスペルとか合唱とか、自分は本当に好きなんだなと実感する。
Brasstracks, Tori Kelly – Still Life (アメリカ)
『Summertime 1, 2』に続き、いかにもBrasstracksなブラスの音は控えめで、作る音楽の幅の広がりを感じる。
Khalid – Present (アメリカ)
Carol Biazin, Dilsinho - Raio X (ブラジル)
Gloria Grooveとのコラボ曲が良かったのでフォローしておいたブラジルのシンガーソングライターCarol Biazin。ボサノバっぽいシンプルなアコースティックギターで聴かせるソウルデュエット曲。