寝静まった夜の都会 ミュージック ビデオ 4撰

普段は人で溢れ賑やかな都会、人が消えた街は温度を失い、自分一人だけ迷い込んだパラレル空間のような奇妙さを感じる。昼間とは違う街の表情を魅力的に撮った、ミュージック ビデオ 4撰。

tofubeats - 朝が来るまで終わる事のないダンスを

東京のなんでもない景色が、こんなに美しいのかと思う。ゴミゴミしたところではなく、寒色系の無機質な景色が多く選んである。その中で、東京タワーの赤と温かみのある黄色い光は、印象に残る。音楽のテンポに合わせて、移動するスピードが変わる。早くなっても、車や電車からの景色で見慣れているので、酔わない。いろんな乗り物に飛び乗って、街を駆け抜けているようだ。

パソコン音楽クラブ - reiji no machi

映像は、「朝が来るまで終わる事のないダンスを」と同じ、田島太雄氏。一つ一つの画は良いのに、何でこんなにクルクル回りこんでしまったんだろう。半時計回りが多くて、近い距離、早いスピードでグルっと回るから、めちゃくちゃ酔う。目が回ってしまう。朝ダンは、対象との距離が離れていて、直線で前後左右に動いていたので、それほど疲れない。イベントのVJ映像として使うことを重視したんだろうか。大きなスクリーンで、遠くから離れて観たら違うのかな。

Roll Room - Night Pool

音楽制作をされたRoll Roomさんが、映像も手掛けている。全体的に白っぽい映像でまとめられている。映像の移動のスピードは、個人的にはこのくらいがベスト。ずっと目を離さずにみていられる。エスカレーターの場面では、歌い手のCharlieさんの視点と、Charlieさんの後ろ姿、その両方の映像を撮って交互に重ねてある。この曲はもっと評価されるべきだと思っていて、これをもう1回紹介したかったのもあり、このネタ書いた。それくらい良い曲だと思っている。

都営交通×SALU - 東京ローラーコースター

映像は、志真健太郎氏。実際の地下鉄より高速に動くが、景色が単調で、進行方向がその真逆にしか動かないから酔わない。むしろ、アクセルを踏み込んだ時のようなスピード感で快感。進行方向の逆は、最後尾の景色で見慣れているからかも。分岐点は、どちらに進むのかワクワクする。無人のホームに順に電気が点灯する様子、電気の消えた無人の車内も、非日常の特別感がある。ジェットコースターをイメージして、ゆっくり360度回転させるのが面白い。回転はおそらく1回だけで、しかもゆっくりなので酔わない。
私はジェットコースター絶対無理だけど、公共交通の乗り物は割と好き。神戸ポートライナー(自動運転で運転手席が無い)は、最前列か最後尾の席を狙う(小さいお子様にはちゃんと譲る)。TGVに乗ってみたくて、アムステルダムからブリュッセルまで電車移動の旅行行程組んだくらいなので、兄弟や友達の影響によっては乗り鉄になっていたかも。だからこういうミュージック ビデオは大好き。

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