Bajofondo, YSY A - Sonido Nativo del Río ラプラタ川 タンゴで世代間対話

2000年初頭にタンゴにエレクトロやロックを融合させて成功を収めたバンドBajofondoと、アルゼンチンのフリースタイルラップの一大ムーブメントとなったEl Quinto Escalón出身ラッパー YSY Aのコラボ。Bajofondoは、アルゼンチン人とウルグアイ人のメンバーで構成されており、YSY Aは、アルゼンチン生まれのアルゼンチン人だが、両親がウルグアイ人。タンゴは、アルゼンチンとウルグアイの間を流れるラプラタ川を中心とした地域が発祥。今作『Sonido Nativo del Río(母なる川のサウンド)』は、そのタンゴに乗せ、年の離れたBajofondoのリーダーGustavo Santaolalla(70歳)とYSY A(23歳)が対話する作品となっている。
20年以上前に歴史のあるタンゴを進化させたバンドが、今度は生まれた時代が半世紀も違う世代とコラボしている。YSY Aは、年齢は若く23歳だが、13歳から活動しているのでキャリアは10年になる。現在アルゼンチン国外にも飛び火しているアルゼンチンラップ・トラップの礎を築いた立役者の一人。それぞれの音楽性を認め合って発揮しながら、自然と調和している。

YSY Aは、迫力のある太い声と、明石家さんまのような引き笑い、そして大げさな身振り手振りが特徴。

ラプラタ川は、水深が浅く、砂などの堆積物により、茶色く濁っている。その川も、時にシャンパン色に輝く美しい一面を見せる。

「808が頭で鳴る」と歌いながら、すごい勢いで自分の頭をつつくGustavo Santaolallaさん。808は、スペイン語で「Ocho cero ocho(オチョ セロ オチョ)」と読むらしく、その発音もかわいらしい。

808が頭で鳴る
トラップとタンゴ、ビオラを手に
バンドネオンディストーション(歪み)
そして 私の心がここに

Bajofondo, YSY A - Sonido Nativo del Río

[歌詞]

ねぇ、母なる川のサウンド
クレオール*風味
ここは眠気を誘う
そして、歌を終わらせ
そして、ゲームを止める
秘密を目撃
私の太陽は扉を嫌う
母なる川のサウンド
その広大さが空白を埋める
母なる川のサウンド
心から怯えを取り除く
母なる川のサウンド
隙間を埋めるには
母なる川のサウンド
母なる川のサウンド

(*クレオール:植民地時代に生まれた支配側と現地の折衷)

兄貴、教えて
冒険はどうでしたか?
旗、肌の色、文化を外へ持ち出すために
兄貴、教えて
どうやって挑戦しましたか?
このしょっぱい水に導かれ
この世界は何を得ますか?
川の甘味

ご存じの通り
この使命を十年背負ってきました
そして多くのものが欠けています、わかっています
しかし、私の不安がプレッシャーを殺しました
既存のイメージからそうします
祝福されたゼロ日目から、ここに情熱を置きます
安物か高価かは関係なく
この世代を外へ連れ出すムーブメント
魂はそれぞれのフレーズに残したまま

ヘイ、YSY、友よ
少し時間を下さい
テンポが遅くなることもあります
そして だからあなたに話します
私も同じ川の出身であるであることを
私たちの、あなたの、私の
間違いなく私は笑います
あまりに遠く離れているので、新しいものと古いもの
それらは鏡になります
窓格子の中で銀茶色の川の岸が輝く
そして心の中で
灯台の明かりはずっと灯ったまま
韻を踏んで 生きるために
私は座り息をします
母なる川のサウンド

母なる川のサウンド
その広大さが空白を埋める
母なる川のサウンド
心から怯えを取り除く
母なる川のサウンド
隙間を埋めるには
母なる川のサウンド
母なる川のサウンド

心身の内側に
場所を示す印を刻む
心から怯えを取り除く

母なる川のサウンド

808が頭で鳴る
トラップとタンゴ、ビオラを手に
バンドネオンディストーション(歪み)
そして 私の心がここに

南の川岸で誰かが私を待っています
川が必ず辿り着き海にキスする場所

心から怯えを取り除く

母なる川のサウンド

遠くから何かが聞こえる
新しいものでもなく古いものでもない

古典でも現代的でもない
ただ 私たちのもの 永遠に不滅の

サウンド
私たちのサウンド
故郷のサウンド
あなたの 私の
母なる川のサウンド
母なる川のサウンド

YSY Aのフリースタイル ラップバトル時代

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