電算機的 BEST MUSIC 2021年下期

①Maya Delilah - Breakup Season (Feat. Samm Henshaw)  (イギリス)
②Dose & МОТ - 10 Баллов (カザフスタン、ロシア)
③Heels feat. Lillias White (アメリカ)
④ D-Hack 디핵, PATEKO - OHAYO MY NIGHT (韓国)
⑤ Bizarrap, PTAZETA || BZRP Music Sessions #45(アルゼンチン、スペイン)

①から⑤については、年間ベストに記載。

⑥Bimini - God Save This Queen(イギリス)

クィアアーティストやドラァグクイーンの音楽は、一部の音楽ジャンルに偏っているが、この歌はブリティッシュロックで新鮮。更に、自国愛を組み合わせるというのも珍しい。ドラァグのメイクやファッションも個性的で、伝統を重んじつつもドラァグの中に多様性が広げている。

⑦Tokischa x ROSALÍA - Linda (ドミニカ共和国、スペイン)

ドミニカ訛りや隠語もある歌詞で訳すために、ドミニカ文化やTokischa暮らす環境についても調べる必要に迫られれ、結果的に良かった。無理に好きになろうとは思わないが、今まで嫌悪感を感じていたものを、少し理解できた瞬間というのは気持ちが良い。年齢を重ね、理解できることが増えると、生きるのが楽になっている。

⑧⑨Arca - Prada/Rakata (ベネズエラ

正直言うとArcaは、あまり好きではなかった。ビジュアルの過激さが目に付き、エログロに対する感情と似た感覚があり、音楽自体はそんなに評価されるほど凄いものなのかなと。ラテンルーツやクィアネスを都合よく利用しているようにも感じていた。それが、Mequetrefeから、(音楽自体が)「アレ?ちょっといいかも。」と思い始め、今回の『Prada/Rakata』で、Arcaの世界はこういうことかと、自分の中でストンと腹落ちした。TokischaやRita Indiana『Como un dragón』を消化してから、ラテン音楽を聴く新しい視点ができたように、視界が開けた。
MVのビジュアルも素晴らしいが、ラテン要素と電子音楽の独特の融合の仕方に、音楽だけでも十分堪能できた。『Prada』と『Rakata』の順で繋いだのが大正解だと思う。曲の途中で音階が上がっているかのようで盛り上がる。Spotifyで聴くと曲の間に一瞬の空白ができて、間が抜けたようになってしまう。
ビジュアルは、古典的な要素がふんだんに引用されているが、単に寄せ集めではなく、Arcaの世界が可視化されている。平安時代のような眉に白塗りメイク、メガ幸子のような巨大Arcaには、ちょっと笑ってしまったけれど、Arcaの股間から産み落とされている卵とか、メガArcaの前に山となって重なる肉体は、エロさよりも生命を感じさせた。

⑩Lawrence - Don't Lose Sight (アメリカ)

ライブバージョンが良かった。やはり、Lawrenceの本領が発揮できるのはライブだと実感。そして、そのことが良く伝わる映像。舞台女優でもあるGracieのパワフルな歌声、兄Clydeの優しいボーカルとキーボード/ピアノ、実力派揃いのコーラスとの調和。Clydeは、ピアノとキーボードを行き来し、目にも楽しい。3人めのLawrence、Linusは兄弟なのかいとこなのか、たまたま名前がLawrenceなだけなのか少し気になる。Lawrenceは、Choachella 2022の出演予定。

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