DJ Mayu Amano #tsubakifm 伝統の音を斬新に編み込み、ジャズの思い込みを打ち砕く③

情報収集に時間がかかり間が空いてしまったけど、忘れてないですよ。 からの続き。改めて、Amanoさんの掘り起こし力とキュレーション力に脱帽。選び抜かれ凝縮されたエッセンスがこれなのだから、何倍もの音楽を聴いておられるのだろう。今回も全曲個性があって面白いが、中でも最後のイタリアのバンドがお気に入り。

・Anticueca - Ayotzinapa (En Vivo) (2017年 チリ)
・Dewa Budjana - Suniakala (2016年 インドネシア)
・OP3 - Please, Exit Now (2020年 ギリシャ)
・不明
・Lund Quartet - Sequoia (2011年 イギリス)
・Mischa Blanos - Am Wired (2019年 ルーマニア
・Paradise Cinema - Casamance(2020年 セネガル)
・Black String - Sureña (2019年 韓国)
・Okay Temiz & Johnny Dyani - The Night(2017年 南アフリカ・トルコ)
・Ilhan Ersahin - WONDERLAND - Karşı Yaka (Live at Yakup 2 Restaurant Teras)(2020年 トルコ)
・Open Source Trio - Metal Jazz (2014年 ブルガリアキュラソー・ドイツ)
・Yinon Muallem - Back Home (イスラエル
・Shubh Saran - Slip (2017年 アメリカ、カナダ、バングラディシュ、メキシコ)
・Mino Cinelu & Nils Petter Molvær - SulaMadiana (For Manu Dibango)(2020年 ノルウェー、カリブ)

Pan Afrikan Peoples Arkestra - Nyjah's Theme(2020年 アメリカ、アフリカ)

1961年に、黒人音楽・コミュニティ・社会的認知のため、ジャズビアにストで作曲家でもあるHorace Tapscottによって設立された黒人音楽アンサンブル。Arkestra(オーケストラ)の名の通り、この曲の演奏者は16人の大所帯。

原曲は、設立者Horace Tapscottの曲が原曲。Nyjahは、彼の娘の名前で、娘さんのために書かれた作品。

以下の画像2枚目以降に、演奏風景。

Rob Mazurek/Exploding Star Orchestra - A Wrinkle In Time Sets Concentric Circles Reeling(2020年 アメリカ)

Rob Mazurekは、アメリカの作曲家でコルネット奏者。ビジュアルアーティストでもある。

Aratita Electronik Jazz Quintet - Fables of the Solar Gods(2020年 イギリス)

レーベルのFly High Societyは、2011年にイギリスのリバプールでナイトクラブとして始まり、2014年にインディペンデントのラジオを始めた。ということまではわかったのだが、Aratita Electronik Jazz Quintetについては、全く情報が出てこずお手上げ。作品のタイトルは「太陽の神々の寓話」という意味。ジャケットに、カタカナでジャンル名が書かれている。ナレーションが入っている箇所が即興演奏のようで、前の曲から上手く繋がっている。

EABS - The Lady with the Golden Stockings (The Golden Lady)(2020年 ポーランド

Sun Raが1957年から1979年に書いた曲を、EABSが再制作した曲。Sun Raの思想である逆構築と規律を軸に、Sun Raと同じ手法を用いて制作してある。要素をばらし組み直したということだろうが、素人の私からすると全く別の曲に聴こえる。

Sun Ra - The Lady With The Golden Stockings <元の曲>

EABS - The Lady with the Golden Stockings (The Golden Lady)<再構築>

Rymden & Bugge Wesseltoft & Magnus Öström - The Life and Death of Hugo Drax (2020年 ノルウェー

別の曲の動画だが、溢れる情熱と心から演奏を楽しんでいる様子が伺える。年齢やキャリアを重ねても、こんな風に演奏できるのは素敵。

 

Mino Cinelu & Nils Petter Molvær – Indianala (2020年 ノルウェー、カリブ)

Mino Cineluは、父親がカリブ海マルティニーク出身のフランス人アーティスト。Nils Petter Molværはノルウェーのトランペット奏者。チキチキブーといった意味を持たない声を楽器の音のように使っていて面白い。即興なのだろうか。Mino Cineluのラップとパーカッションのみだと、地味でローカル民謡のようにも聴こえるが、トランペットが被さることで都会的に洗練されドラマチックになる。

Girls In Airports - Randall's Island(2015年 デンマーク

『Fables(寓話)』と題されたアルバムの1曲。6分の曲の中で、前1/3と後半で趣が異なり、物語のように展開される。少なくシンプルな楽器の音から、物語を読み取ろうとすると楽しめる。

Sonata Islands Kommandoh - Prima Lamentazione (2018年 イタリア)

アルバムのタイトル『Zeuhl Jazz』のZeuhlは、フランスのバンドMagmaが作り出した音楽のジャンル名で、ジャズやロックに留まらず、クラシックやミニマル音楽などの要素も取り入れた音楽のこと。このアルバムは、Magmaの音楽の精神に捧げるプロジェクト。

このバンドSonata Islands Kommandohは面白くて、2015年には、はにわオールスターズ/アフター・ディナー/Wha-ha-ha/はにわちゃん等の80年代の日本のバンドをカバーアルバム『Nippon Eldorado Kabarett』をリリースしている。

白衣を着ているのは、「はにわオールスターズ」を再現しているからでしょう。

Giovanni Venosta & Sonata Islands - Akatere(アルバム『Nippon Eldorado Kabarett』から)

オリジナルWha-ha-ha『アカテレ』を忠実に再現している。くせの強いボーカルとメロディこの曲、すっかり気に入ってしまった。

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