2019年1月 ZUBAR NEW YEAR'S PARTY @頭バー 渋谷

f:id:senotic:20190105162755j:plain

人少ないパーティのことは身バレするから書かない。頭バー気に入ったし、分煙の箱がいかに貴重か最近つくづく身に染みているので、書くことにした。(頭バーのお客さんは、ブログの中の人はどんなだったとか口外しないと信じてる。)

渋谷の南口バスターミナルを渡り、そのまま直進徒歩30秒。近っ、まぁ京都メトロには負けるけどね。

f:id:senotic:20190105162838j:plain

f:id:senotic:20190105162957j:plain
f:id:senotic:20190105163014j:plain

ワクワクしながら階段を降りるとシャッターが閉まってる。来るの早かったかな?入口見落とした?でも上の階は閉まってたし。恐る恐る奥の扉に近づいてそっとドアノブを回してみる。そしたら扉がもう1枚。

f:id:senotic:20190105163318j:plain
f:id:senotic:20190105163444j:plain

勇気を出して開けると、トラップみたいな入口の割に中はシンプルな空間が広がっていた。ここはほんまに頭バーなんかと心配になって見回す。Free Wi-Fiのシールにzubarと書いてあってひとまず安心。フロアはワンルーム。体感的にはBaticaの2階より一回り大きく細長くない、THE ROOMと同じ地下でも天井の高さなのか照明なのか圧迫感がない。ロッカーやクロークはなく、壁のハンガーにかける。トイレは男女兼用が1つ、入り口は狭いが中はやたら広くて清潔だった。

f:id:senotic:20190105163706j:plain

f:id:senotic:20190105163744j:plain

1番手のVinyl DJの方の鳴らず生音の音が良くてびっくり。音源の良さと音量調節もあってだろうけれど、THE ROOMみたいに場所をとる大きなスピーカーではなくともええ音出せるやんね。クラブで音に満足することは少ないので嬉しくなる。木製の手作りっぽいDJブースは、暖色系のLED電球で飾られ暖かみを感じる。Vinyl DJがレコード選ぶ様子を見るのが好きなので、DJブースの下が開いていてDJの足元が見えて良い。フロア床はタイルをはがした接着剤がそのまま残してある。ねちゃねちゃもせず滑り止めにもなるし、偶然にできた模様が良い味を出してる。

f:id:senotic:20190105163929j:plain

DJブースの反対側の壁面は本棚。美術・社会問題・宗教と幅広いがその中では特定の分野や地域に偏っていて、オーナーかどなたかが自分の本棚をごそっと持ってきたようなラインナップ。人の本棚を見るのは楽しい。何にハマってどういう知識の広げ方をしたのか推測したり、その人が過去に何を勉強して今何をしてるんだろうとか想像してしまう。昭和レトロの洋服デザインや建築が好きなので「写真集 成田国際空港」がどうしても気になり、お店の方に了解を得て手に取って開いてみる。昭和53年の成田国際空港開港までのドキュメンタリー写真集だった。よく見る昭和50年代の写真とは全く異なり、藁ぶき屋根の農家、畑を耕す牛、昭和20年ごろの日本の風景のよう。先祖代々の土地を守るために戦う人々の姿や表情。人々の社会問題に対する意識や報道の仕方など、辺野古やパリの暴動と照らし合わせたりしながら、様々な考えが巡る。賛成派と反対派、機動隊と反対農民、中立な立場でただ事実を写し取った数々の写真。写真の添え書きはほとんどないが、1枚1枚の写真から大きく深いものが伝わってくる。よく見たら値札が貼ってあり売り物だった。かなり高価だったので、衝動買いはせず。帰る途中落ち着いたところで、古書センターのビルにあるから委託販売をしているんだろうことにようやく気が付く。この日も誰とも話さずクラブに行っだけなのに、こんな衝撃を受ける写真集と出会うなんて、ね。家に帰って調べたら、有名な写真家さんだった。
写真集 成田国際空港 小関与四郎

sharkboy
頭バー新年会に行った目的のもう1つが、sharkboyさんのDJを聴くため。カフェでhasさんとDJのときは落雷を伴う大雨で断念、11月のHAUS LANDSCAPEは天気予報が外れ駅に行くまでにびしょ濡れになり、一旦家に帰って着替えて出かけようとしたらsharkboyが1番手で行っても間に合わないことが発覚、12月のHAUS LANDSCAPEは日は京都、とことん縁がない。もう一生sharkboyさんのDJ聴かれへんのとちゃうのと思ってところに、DJ mixをアップして下さってた。ちょっと、めっちゃええやん。ガムランみたいな好みの音たくさん鳴ってるし、Ben & Sadar's - We Are Righteous Peopleとかもかけちゃうの?自分の好みのDJ mixを発注したとしても、なかなかこういう風には出来上がってこないと思うな。絶対ちゃうけど、私の好みをよく知ってる人が作ってくれたmixみたい。ほんま幸せ。


それなのに、やっぱりこの日も聴けなかった!1番手という予想は外れ。1:40からって。20時からやってて朝までのパーティだと思わなかった。ハウス~クラブジャズですと?残念でたまらん。

 私は貪欲なので、できるだけ色んな界隈のイベント行って自分にとって最高のDJを追い求めたい。きっとパーティに行く目的が全く違うんだろうけれど、同じような顔ぶれで集まって飽きないのか不思議。あのDJとこのDJが繋がったら、SSWと共演してくれたらと影響し合って面白くなる思うんだけど、まるで他の流派や一門を越えて共演してはいけないみたいな壁が見える。今までと違うパーティに行ってみれば、今まで行ったパーティの良いところ悪いところ両方に気が付く。こっちのパーティの常識はあっちのパーティの非常識。DJの人たちも他人のパーティに行って"ええとこ取り"してくれたら、もっと楽しくなると思うんやけど。Lounge NEOとか家-Yeah-がやってきたように、箱やパーティを超えて繋がればクラブ界が面白くなって市場が大きくなるので、お客さんの取り合いにはならないと思う。sharkboyさんは、イベントオーガナイザーを集めたクロスオーバーな珍しいブッキングをしたり、今ほど売れる前のMom(マム)、SUKISHA、sasukeを呼んだり、ご自身も幅広いパーティに出演されたりしている。小さなパーティで地味なことかもしれないけれど、今蒔いている種が実を結ぶと信じているし、突然ではなくともじわじわと夢や理想が叶っていく様子が見れたらいいな。

Copyright © 電子計算機舞踏音楽 All Rights Reserved.