WHOからのメッセージ 2020年3月12日
イタリア在住の日本人の方のブログ。救命救急搬送のボランティアや医療通訳もされている方で、イタリアの現状がわかる。
外出制限
防護服の着方など
以下、和訳。
WHO Director-General's opening remarks at the Mission briefing on COVID-19 - 12 March 2020
”政府高官の皆さん、親愛なる同僚と友人、
まずは、おはようございます。
ご存知のように、昨日、グローバルなCOVID-19の流行はパンデミックとして説明できると述べました。
これは私たちが軽く行った判断ではありません。
この判断を行った主な理由は2つあります。1つ目は、伝染の速度と規模によるものです。
現在、118の国と地域から約125,000の症例がWHOに報告されています。 過去2週間で、中国以外で報告された症例数はほぼ13倍に増加し、影響を受ける国の数はほぼ3倍になりました。
第2の理由は、頻繁な警告にもかかわらず、一部の国が、この脅威をコントロールするために必要なレベルの政治責任で、脅威にアプローチしていないことを、深く憂慮しているからです。
はっきりさせておきましょう。これをパンデミックと説明したのは、各国が諦めるべきという意味ではありません。 各国が封じ込めから緩和に移行すべきだという考えは、間違っていて危険です。
それどころか、私たちは強化しなければなりません。
これは制御可能なパンデミックです。 基本的な公衆衛生対策を諦めることに決めた国は、結局、問題が大きくなり、コントロールするためによりシビアな対策を健康システムが必要として責任が重くなって終わるかもしれません。
全ての国は、健康の保護・経済的および社会的混乱の防止・人権の尊重との間で、細かくバランスを取る必要があります。
我々は、全ての国に対し、封じ込めを中心的な柱として、それぞれの状況に合わせた総合的なアプローチをとるよう要請します。
私たちは、各国に次の4つの戦略を取るよう求めています。
第一に、準備して備えます。
まだ症例が報告されていない77の国と地域、および10症例以下を報告した55の国と地域があります。
そして、症例のある全ての国で、影響を受けていない地域があります。 その状態を保つ機会があります。 あなたの国の人々と医療施設に準備させます。
第二に、検出、予防、治療します。
どこにあるかわからなければ、ウイルスと戦うことはできません。 つまり、すべての症例を見つけ、隔離し、検査し、治療し、感染の連鎖を断ち切るための強固な監視を意味します。
第三に、減らして抑制します。
命を救うには、感染を減らす必要があります。 つまり、できるだけ多くの症例を見つけて隔離し、最も近い接触者を隔離することを意味します。 感染を止めることができない場合でも、疑わしいすべての症例を検査する場合にのみ、感染を遅らせて、医療施設、老人ホームおよびその他の重要なエリアを保護できます。
そして第四に、イノベーションと改善を行います。
これは新しいウイルスであり、新しい状況です。 私たちは皆学習しており、感染を防ぎ、命を救い、影響を最小限に抑える新しい方法を見つけなければなりません。 全ての国には共有すべき教訓があります。
WHOは全ての国をサポートするために昼夜を問わず働いています。
57か国に個人用保護具の供給品を発送しました。さらに28か国に発送する準備をしており、ラボ用品を120か国に発送しています。
どのように研究すべきか核となる手順のセットを含む、研究開発ロードマップを公開しました。
技術的なガイダンスの総合的なパッケージを公開しました。
OpenWHOのCOVIDトレーニングコースには、176,000人以上の登録がありました。
私たちは、民間セクターを巻き込むために、世界経済フォーラムと国際商工会議所と連携しています。また、FIFAとも連携しています。
8つの柱に従い、国連システム全体で仲間と協力し、各国が準備と対応の計画を策定するのをサポートしています。
そして、WHOの戦略的準備と対応計画として、4億4,000万米ドル以上が約束されました。
貢献してくれた国、特にとても柔軟に基金を提供してくれた国に感謝します。 動的な状況であるため、できるだけベストな支援を提供するため、最大限の柔軟性を必要としています。連帯の精神で、この対応をするため基金の使い道を指定しないように各国に求めます。
あなた方のサポートと決意にもう一度感謝します。
言い続けているように、私たちは皆一緒にいます。
ありがとうございます。"
