ウエディングDJの相場・時給、ウエディングDJ論

私が考えたって仕方ないのだけど、下記のブログを読んでから、またDJの正当な評価と対価について考えている。メルボルンのDJの時給は、時給3700円くらいとのこと。土日トータルで4時間DJができれば、1万5千円くらいは稼げる計算。

僕の友人DJは週末の金土日を、1ギグあたり2-4時間程で昼から翌朝まで梯子しまくって毎週末10ギグ以上回して稼いでいた。
ギャラの相場はだいたい1時間あたり50ドルからでDJによってもっと高くもなる。面白いのはDJのギャラも時給制な事。

DJのギャラや相場を調べていたら、ウエディングDJというものを見つけた。そういえば、アメリカに住む日本人ミュージシャンの方が、ウエディングやパーティでの需要があるから、食べていけるというような話をされていたな。

ウエディングDJの相場

ニュージーランド

下は7万円から、平均14~21万円
(機材、音源、準備や移動時間の時給、保険込み)
How Much Does a Wedding DJ Cost?

オーストラリア

5時間で5~9万円、高いDJだと19万円
(照明、スピーカー、DJ機材、曲のリクエスト、セッティングも含む)
オーストラリアのフリーランスDJの標準的な時給 6千円(80 AUD)

Wedding DJ Cost in Australia (Complete Guide)

イギリス

下は4万円から、平均7~11万円
Wedding DJ Prices: The Average Cost of a Wedding DJ - hitched.co.uk

アメリ

ディスカウントDJ(10万円未満)
平均的なDJ(10万円~15万円)
ウェディングスペシャリストDJ(15万円~)
The Ultimate Guide to Wedding DJ Pricing in New Jersey

ウエディングDJに確認しておくべきこと

認識の齟齬がないように、事前にDJに確認しておくべきこと。

・あなたのスタイルをどのように表現しますか?
・あなたの曲リストを見ることができますか?
・料金には何が含まれていますか?
・あなたがプレイする/プレイしない特定のジャンルの音楽はありますか?
・結婚式用のカスタムプレイリストを作成しますか?
・ファーストダンスの曲をお勧めできますか?
・私たちの会場で働いたことはありますか?
・どのような機器を使用していますか?
・夜に食事が必要ですか?
・照明などの追加サービスはありますか?
・あなたは保険をかけられていますか?
How Much Does a Wedding DJ Cost?

ファーストバイトならぬ、ファーストダンス。保険は、病気やケガの際の代役や、何か壊してしまった場合の弁償費用。この他、照明やスモーク等のオプション、当日の衣装や到着時間などについても、打ち合わせをするようだ。

ウエディングDJの選び方、高いウエディングDJと安いDJの違いなど、記事も豊富で面白い。需要がある分、競争があるのだろう。

日本でウエディングDJ市場の可能性は?

友達の結婚式の準備の話を聞くと、音楽オタクでなくとも、大抵の人は選曲にもすごくこだわっている。自分たちでがっつりプレイリストを組んでいる。流すタイミングまで細かく。専門のDJに任せるのではなく、自分たちでやっている感じ。
ダンスする結婚式には行ったことがないけれど、日本人は踊らないかというと、そんなことはないと思う。二次会は立食パーティも多く、DJの活躍する場はある。人の結婚式を参考にすることが多いから、センス良く誰かがやり始めたら、「私の結婚式でもやりたい」となりそう。
ただ、日本では、自分の好きな曲をかけたいDJ、客に口を挟まれたくないDJが多い印象があって、客重視で喜ばせたり場を作ることに興味のあるDJは少ないから、そこがネックになるのでは。あいみょんやTWICEなんかリクエストされたら、ブチ切れそう。良いことでもあるのだけど、BGM係りや転換DJなんかやらないというアーティスト気質のDJが多い。
最初に紹介したTanaka Genkiさんのブログにもあるように、場とそこに来る人にあった選曲を楽しめるかどうか。

僕自身もメルボルンに来てから毎週金曜日にChotto Motto というレストランで毎週4時間レギュラーを持たせてもらえた事で、お酒と食事に合う音楽とは何かを勉強できたと思う。レストランなので踊っている人はいないが自分の音楽で会話が活気付いたり、落ち着いたトーンになったりするのがとても楽しかった。

前述の通り、メルボルンの人たちはお喋りが大好きだ。なので彼らが大切にしているその時間を音楽で演出する事で帰り際に「素敵な音楽をありがとう」と声をかけられるとDJ冥利につきる。

メルボルンのミュージックシーン(クラブ/バー)|Genki Tanaka|note

ウエディングDJ論

音大卒ウエディングプランナー 岡村奈奈さんのDJ論がやばい。構成について語り、ここまでしっかり選曲根拠を示して豊富な提案ができるDJ、いないんじゃない。

●選び方はどうすればいい?
<式のテーマソング決めから始めて>
最初に、ふたりの結婚式のテーマソングのようなものを1曲か2曲決めて、それを軸に構成する方法がおすすめ。

<式前半>インパクトは抑え、心地良さ重視! 定番ソングなら安心♪
盛り上がりどころの多い中盤、後半に向けた前振りという位置付けで選曲しましょう。

乾杯は食事の始まりの合図。それまでの緊張感を一変させ、場にリズムを生むようなパンチ力が必要なので、時代性を生かすのも手。

音楽では一番遊べるのが中盤です。前半の“前振り”によって音楽による効果だと気が付かなくても、ゲストが居心地の良さやふたりの個性を感じ始めるのがこのタイミング。

曲選びの考え方は、ラウンジや企業パーティにも応用できそうな内容。某有名DJが最近書いていたラウンジ選曲論より何倍も詳しい。

新婦も踊る

新郎のDJでウエディングドレス着た新婦さんが踊るなんて(逆でも良い)、夢みたいに素敵な光景。

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