セクシーボーカル5撰(大江千里、Luther Vandross、박재범、Phil Collins、Johnny Gill)

歌の魅力の1つは声であって、姿や歌手名を見なくても誰だかわかる声は、大きな強み。最近の大衆音楽は、歌唱技術や声質が評価されない傾向にあるようだが、声楽を習ったり、しっかり腹から声を出して歌い上げる歌手の歌を聴いて育ってきた私は、歌は重要な鑑賞ポイント。
セクシーボーカルと、その声があってこその5作品マイベスト。

⑤Johnny Gill - Rub You The Right Way (1990年)

当時歌詞の意味を全く知らずに聴き込んでおり、最近になって歌詞の意味を調べて赤面した。Billboard Hot 100チャートで3位。動画はアメリカのトーク番組The Arsenio Hall Showに出演したときに映像で、Arsenio Hallがカラオケをするフリをしてお客さんを騙し、本人が登場して驚かせるサプライズ。得意のセクシーな低音を存分に披露している。

CD音源では、存在を主張するかのようなそのままのLinnDrumの音が楽しめる。
Key Tracks: Jimmy Jam on Johnny Gill | Red Bull Music Academy Daily

Phil Collins - Easy Lover (1984年)

Phil Collinsの歌もGenesisも、Phil Collinsの独特の声があってこその魅力。Phil Collinsが39歳の時のライブ。中年の深みと色気を感じさせる声で、若い時の高い声よりこちらの方が好み。Phil Collinsの髪型がキュート。こういう髪型の人が増えてほしい。

③박재범 Jay Park - All The Way Up (K)(2020年)

他のアーティストの曲に客演で参加していたり、初めて聴く曲でも、声だけでJay Parkだとわかる。かなり個性が強い声と歌い方。アジアのJustin Bieberとも言われたりするようだが、Justin Bieberに全く色気を感じない私も、Jay Parkの甘い声にはやられてしまう。選んだ5人の中で、唯一高めの声。

Luther Vandross - Ain't No Stoppin' Us Now (1994年)

女子高生の頃は、好きな男性アーティストを聞かれたらLuther Vandrossと答えていた。彼の声の魅力は、包容力を感じる厚みと温かみ。ゴスペルのコーラスも合わさって、このライブは最高。黒人の人は、ダンスも歌も上手くて、憧れの存在でしかなかったから、Black Lives Matterといってもなかなか実感がわかない。
温かみだけで言うとJaheimも良いが、Luther Vandrossは声と声の出し方には華がある。

大江千里 - GLORY DAYS(1988年)

人それぞれに好みの顔立ちがあるように、単にこの声が好きなので、ちょっと説明が難しい。ロックバンドの高い声が超苦手で、先日ブログで書いたように例えば中国語のシャシュショ音のような尖った音も好まないので、空気をじわっと面で振動させるような角の取れた音が好きなのだろう。上の映像でのバックバンドの音量が小さいようにも思えるが、例えば布施明のように強く前に出て遠くに届く声ではないので、大江千里の声を堪能するのに良いバランスだと思う。
低い声で言うと、ゴダイゴタケカワユキヒデも個性的で好きだが、つぶれていて美しくはない。大江千里もだが、低くハスキーだったシンガーは、年齢を重ねると声が出なくなってしまう傾向があるようで残念。その点、玉置浩二はあまり健康的な生活を送ってきたように見えないが、声は維持していてすごい。年齢によって変化することが、声の魅力でもある。

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