2021年2月のプレイリスト② 半数が消えた SpotifyとKakao M交渉

SpotifyとKakao M交渉不調により、2月後半のプレイリストのうち、半数の曲が聴けなくなった。(タイトルは残っているが、グレーアウトされていて聴けない状態。)

お気に入りのBIG Naughtyは、夕方には別のディストリビューターから別途配信され、聴けるように。1日待たず、別のディストリビューターと再契約し、配信作業まで完了できるスピード感には驚き。(契約書にハンコが必要だったら、無理だよね。)でも、これではSpotifyの思う壺で、Kakao Mはディストリビューターとしてはシェアを奪われ、追い込まれるだけではと思った。
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しかし、翌日になって、元の楽曲と、別のディストリビューターからの再配信の両方が消えている。タイトルも見えなくなっているため、プレイリストに何を登録していたかもわからなくなっている。(こういうときのために、ブログにも楽曲リストを残すようにしている。)Kakao Mとの契約に、他社と契約できない条項でもあったのだろうか。f:id:senotic:20210302162106j:plain
4,6,8,10は元から登録していた曲データ
5,7,9は別のディストリビューターから配信された同じ曲

リリース直後は再生回数を稼ぎ時のはずで、BIG Naughtyのは気の毒。SpotifyでほぼKpopしか聴いていないユーザーは、聴くものがなくなってしまったのに、更新は月次だから1か月分は払わなければならない。

韓国国外の需要を人質に、韓国国内での配信権を交渉するなんて、弱い者いじめのように見えた(声明では、国内とグローバルの契約は別と言っているものの)。ローカライズとか言って優しい顔をしながら、結局国内企業を潰しにかかってんじゃん。地方都市の郊外にできたイオンと、古くからの街の商店街みたいなイメージ。でも利用者にとっては、イオンって魅力的なんだよね。何でも揃ってるし、安いし。

♪おらが町にも出来たぜイオン
JEVA - イオン

韓国国内のSpotifyではKakao Mの曲は聴けない。つまりKakao Mが韓国国内でやったことを、グローバルでやり返された形。イオンができたからって、地元商店街が意地悪しちゃだめだよね。商店街で買いたいって人もいれば、イオンで買い物したい人もいる。ユーザー側に選択肢があるべき。今回のことは、アーティストやユーザーの利益を考えていないようにも見えるが、長期的視点で韓国国内のSpotifyユーザーの利益を考えた強気の交渉と受け取れなくもない。

Melon(Kakao Mが運営する韓国の音楽ストリーミング配信サービス)が好きで使いたい人もいれば、韓国国内でもSpotify使いたい人もいる。利用者やミュージシャンにとっては、選べる方がいい。大手が独占してしまうと、競争が働かなくなり、個々のアーティストは不利になる。

アーティストは自由にディストリビューター選ぶことができ、支払われるロイヤリティでどこに配信するかを選ぶことができ、ユーザーもストリーミングサービスを選べると良い。ストリーミングサービス会社は、プラン・カタログ・アプリの使いやすさ・アーティストに支払うロイヤリティを競ってくれるのが健全で、アーティストとユーザーにメリットに繋がる。

ONF - Beautiful Beautiful
SHINee - I Really Want You
BIG Naughty - Joker (Feat. JAMIE)
BIG Naughty - Bravo 부라보 (Feat. Coogie, GSoul) (Prod. GRAY)
BIG Naughty - 10 Years Later 10년 후 (Feat. Paloalto) (Prod. Minit)
GRAY - STAY THE NIGHT(Feat.DeVita)
Untell - Win Win (Feat. Gaeko, BewhY)
Untell - Peter Pan

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