NOA - TAXI feat. tofubeats 国境を超えるためのマインド

さほど話題になってなかった気がするが、こんなのが出ていたとは。さわやかでポップなR&Bに、tofubeatsさんのラップとコーラスが乗っかって私得。おしゃれなのに、時折Roland TR-808カウベルのような間抜けな音が、コーンと鳴るところも好き。NOAさんはアミューズで、tofubeatsさんはワーナー、こういうコラボができるのは良いですね。靴下履いた足を、ピョコーンと上げるtofubeatsさんが、かわいらしい。

NOA - TAXI feat. tofubeats

曲について、ご本人が英語と韓国語で説明されている。芸能人でよく英語が堪能とか流暢紹介されている人でも、そうでもないことが多い。NOAさんは、ちゃんと英語が話せるし、自分の言葉で話しているように感じる。tofubeatsさんにどれだけ憧れ尊敬しているかを、英語で説明されている。デビュー前、インスタのDMで作った曲をtofubeatsさんに送っていた。たまたま交差点で見かけたので声をかけ、自分がDMで曲を送ったことを話したら、tofubeatsさんも覚えていてくれていて、曲を興味を持ってくれていたと話している。ガツガツしてない風だけど、積極的で野心がある。

音楽好きな母に影響され、クラシック、ジャズ、Pop、R&Bやヒップホップなどたくさんのジャンルの音楽を聴いて育ってきた。12歳のとき、韓国に滞在していた際、美容院でK-POPアーティストを担当しているヘアスタイリストにスカウトされ、韓国大手事務所のオーディションに参加し合格。韓国で7年間練習生として生活していたが、2018年日本に帰国し、同年アミューズと契約。デビュー前にもかかわらず、自身のInstagramではフォロワー数が11万人を超えており、アジア各国から関心が寄せられている。日本語、英語と韓国語も堪能で、ワールドワイドに活躍するアーティストを目標としており、自ら作詞、作曲するだけではなく、ダンスの振付も手掛けることができる、マルチな才能を持った、今後注目される新人アーティスト。

NOA - アミューズ オフィシャル ウェブサイト

韓国大手事務所とは、BLACKPINKの事務所YG ENTERTAINMENTらしい。

NOA - 音楽を作るのは、実は結構幼い頃からやっていて。でも本格的に始めたのは事務所に入ってからの周りの影響だったり、教えてくれる方がいたりしたのでどんどん勉強しましたね。英語は小さい頃からずっとやっていて。事務所の方でもやらせていただきました。

- 同世代で歌手や音楽を目指している仲間は結構多国籍でしたか?

NOA - 外国人は僕だけでした。最初の頃はGoogleの翻訳機でしか会話が出来なくて。でもある意味12歳の頃に行けてよかったのかな、とは思いますね。その時だからこそ習得出来る物もあると思うので。 

NOA - 韓国だったら僕はCrushさんとJay Parkさんですね。Jay ParkのレーベルH1GHR MUSIC RECORDSに所属しているアーティストはみんな大好きです。

【日本と韓国 : 隣国で暮らしてみて Vol.1 】| NOA - FNMNL (フェノメナル)

Vlogというのかな、YouTuberっぽい動画も公式アカウントに上げている。7年間のYG ENTERTAINMENTでの経験と、デビュー前のフリー期間の実績があるから、SNSの使い方やファンとのコミュニケーションは、アミューズよりよっぽどノウハウお持ちだろう。大手に所属したからと言って、そこに制限がかかるのはもったいないもの。

単なるイケメンと思っていたが、色々知って一気に好感度が上がった。
・自分で作詞作曲している
tofubeatsさんを尊敬
・3か国語でコミュニケーション
SNSでセルフプロモーション
・積極性と野心
・Jay Parkが好き

この曲も良かった。今後もこんな感じのがリリースされるとうれしい。

イケメンの曲聴くと、イケメンだからでしょって言われそうで、「顔じゃない」といちいち言い訳しないと安心できない。よくないですね。
アイドルや女性ファンが多いアーティストは、女性差別的なことは言わないから、すごい楽。安心していられる。音楽やお笑い、スポーツ、作品自体や表現が好きでも、好きだからこそ、差別的な考えが垣間見えるとしんどい。別物だと思い込もうとしても、そうやって努力しないといけないことに疲れる。

売れて有名になりたい、海外でも活躍したいという野心のあるインディーズアーティスト、努力の仕方や方向性が、ちょっと違うんじゃないかとよく思う。NOAさんはイケメンで、確かにアドバンテージはあるけれど、tofubeatsさんに積極的にアプローチしたり、聴く人に作品の良さ伝わるよう、丁寧に説明している。単に「聴いてくれ。」と繰り返し懇願したり、内輪で褒め合ってても、進展しない。どうやったら人に聴いてもらえるか、興味をもってもらえるか、自分の良さが伝わるか。丁寧に考え、実行して、結果を検証し、次に繋げる。海外で受け入れられるには、英語より考え方や姿勢。伝わるような説明もしていないのに、ファンが自分の意図とは違う解釈すると嘆いたり、気に入らない人をSNSで晒して、ファンに叩かせる。そういった、いつまでも居心地のよいロッカールームでわいわいしてるだけのマインドが、足枷になると思う。マルチネもジャカルタでライブまでやって、そこからもうちょっと次に繋げられなかったのかなとか思ったり。世界は広いし、昔より簡単に繋がれる時代なんだから、挑戦しないともったいない。NOAさんのやり方は、参考になるんじゃないかな。

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