実家が太いアーティスト 特権を認めること MitskiとArca論争

海外の掲示板を見ていたら、家が金持ちのアーティストについて議論されていた。

議論のテーマ

以下、まずは議論のテーマの和訳。

『MitskiとArca論争、アーティストの特権はどのくらい重要ですか?』
The Mitski / Arca controversy, or how much does an artist's privilege matter? : LetsTalkMusic

元からですが、特権的な地位で育ちながら、クィアアイデンティティーにおいて過激な発言や、反資本主義の政治活動で、自身を売り込んでいる(又は売り込まれている)アーティストについて、最近ちょっとした議論が(もちろん、ツイッターで)ありました。このツイートから始まったようです。

 (Pitchfork は6か月ごとに「資本主義を叩き壊すと同時にノンバイナリーのスタイルに貢献する新しいクィアのポップアイコンを紹介するようなことをしていますが、ググってみれば、彼らの父親は、少なくとも(クーデター直後の)南米の軍事政府に関わったゴールドマン・サックスの高級幹部だとわかります。)

具体的にアーティストの名前を挙げていませんが、批評はすぐに、父親が80年代にコンゴでの暴力的な政権交代に関わったCIA工作員だと言われているMitskiと、父親がベネズエラでハイレベルの略奪的投資銀行家であるとされるArcaに、注目しました。誰かが名前を挙げたKing Princessも、ボロボロになりました。私は詳しくありませんが、明らかにMacy'sの財産の相続人です(彼女の親戚の何人かは、事実タイタニックで亡くなりました。そして彼らは間違いなく低所得者層ではありません。)。Frankie Cosmosの話を目にしましたが、具体的なことは何も見つかりませんでした。そして、Billie Eilish、 Lana Del Rey、そして特権層や裕福であることをさほど秘密にしていない他の人たちについても議論されました。
そこで皆さんは、これについてどう考えるのかなと思いました。彼らに対して親子関係を気にしますか?もし彼らの両親が、本当に悪魔のような人々だったらどうでしょう?アーティストが事実を「隠している」ように見える場合は?疑う余地なく、莫大な援助を受けているアーティストが本物かどうか疑ってみることは、公平ではありませんか?ニューヨークやどこでも住んで、たくさんの機材を購入し、一日中アートに取り組むのは、とてもお金がかかります。私はただ、私たちのお気に入りのアーティストの多くが、似たような特権を与えられていると推測します。繰り返しになりますが、全てのアーティストが、自分たちを政治的に過激なアーティストとしてブランディングしているわけではありません。MitskiやArcaのような人々が過激だと主張したというのは、不公平かもしれません。再度(申し上げますが)、私もとても苦しんでいます。

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以上が、テーマの和訳。

Mitskiの父親はアメリカ合衆国国務省(日本の外務省にあたる)の官僚。彼女は、父の転勤に伴って、トルコ、中国、マレーシア、日本、コンゴ民主共和国などの多くの国で暮らした。
Mitski - Wikipedia

ある人が要約したように「Mitskiの父親が1990年にザイールの領事館で上級レベルのFSO (外交官)で、あらゆる主要国で秘密諜報活動を含む外交官の立場を利用することを与えられていた事実と同様に、Mistkiが両親について固く口を閉ざしていた事実から、私は彼がCIAであった可能性が非常に高いと思います。」 当時、ザイール(現在はコンゴ民主共和国として知られる)は、アンゴラ解放人民運動(MPLA)政府に対する、米国及びアパルトヘイト南アフリカ主導の戦争の拠点でした。 これらの白人至上主義国家は、アフリカの反植民地運動を完全に破壊しないにしても、弱体化させるためのより広範なキャンペーンの一環として、右翼UNITAがMPLAを退かせようとするのを支援していました。

be the oppressor: mitski’s music and her u.s. state department father | by ∞ Genders 4 Black Communism | Medium

日本だと外ナンバーついている車に乗っている特権階級の家族。アメリカ国外に駐在し、外交に関わる仕事をしていたのは事実なのでは。

意見

テーマに対し、様々な人の意見。以下、和訳。

"けれども、これは単なる事実です。 (音楽やその他の)プロのアーティストの大多数は、経済的に非常に守られているところの出自です。つまり、アートスクールの費用はいくらですか? 本質的に役に立たない学位に、最低でも20万ドル(2千万円)。それを両親が払います。(大手に所属しない)インディペンデントなミュージシャンが、ニューヨークやLAに住むのは?はい、お父さんが家賃を支払い、機材のために月1000ドル(10万円)のお小遣いをくれます。「成功する」ために20代前半を費やす?次の食事をどうするか心配する必要なんて全くなかった人です。単にそういうことです。"

"実際生まれる社会階級や家族を決めることはできません。もちろん、お金持ちになるには、多くの特権とリソースへのアクセスが伴っています。そして、チャンスをつかみやすいです。それは私たちの社会全体の構造における深刻な欠陥現象であり、間違いなく改革を必要としています。 しかし、特権があることで、罪悪感や羞恥心を抱かせようとしたり、特権や彼らの人生に対し何かを指図するのは道理にかなっていません。結局、彼らがその特権で社会のために何か前向きなことをしていて、マイノリティのコミュニティを助けているなら、それは称賛されるべきです。 彼らに両親の行動に対して責任を持たせることは不公平です。 突き詰めると、彼らは彼らです。そして、人は多くの理由により両親について話さないことを選択できます、それは全く彼ら次第です。 もし私に犯罪を犯した酷い両親がいたら、おそらくセラピスト以外、そのことを話したくないです。"

"特権は確かに存在し、大物アーティストのほとんどではないにしても、多くのアーティストが人生で何らかの支援を受けてきました。どれほどの優秀なアーティストが、バンドを辞め、ギグを諦め、音楽に集中することを止めて、「本物の」仕事をするため、場を離れてもう聴かれることはないかを思うと、私は悲しくなります。人生は公平ではなく、一部の人々は有利なスタートを切っているのは、悲しい現実です。ただ音楽/芸術は、多くの時間/エネルギー/資金を必要とする単なる分野で、私たち単なる人間は持っていないだけです。"

"とは言え、特権的なアーティストに抵抗しますか?いいえ、私はまだ彼らの音楽を楽しんでおり、グッズを購入したりギグに行ったりすることで、彼らの作品をサポートしています。音楽を作ることは大きな成果であることに変わりなく、アーティストはサポートに値します。彼らは裕福に生まれ、ミュージシャンになることを決意したので、彼らは悪い人ではないと思います。しかし、彼らが機会を与えられたことを認め、感謝することを願っています。彼らは明らかに有利であり、もしアーティストが底辺から這い上がり、自らのハードワークによってのみ成し遂げたという物語を押し出すのを見かけたら、私は怒り狂って彼らを厳しく批判します(恐らく、彼らをその程度とみなし、外向きにはファンでなくなるでしょう。)。彼らを外見的にはあまり好きではないでしょう) 。しかし、結局のところ、私が誰かの音楽が好きで、彼らが積極的に人々を傷つけていないなら(すなわち、性的/身体的暴行など)、ファンとしてできる限りのサポートします。私たちがやれることで変えることに専念し、それによって悲しい現実を平和にするしかありません。(だからこそ、恵まれない若者のための音楽プログラム/楽器はとても素晴らしく、寄付する価値があります!)無邪気に悪意で人々を罰するのではなく。"

"何だかんだ言って巨大なアーティストは特権的な生い立ち出身である可能性が高いと思うので、私は気にしません。 しかし、私は、タブーのテーマとして扱われるのではなく、議論されることがとても好きで、彼らの作品においても、そうであってほしいと思います。"

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