ZAIKO株式会社 取締役 Lauren Rose Kocher(ローレン・ローズ・コーカー)②

の続き。

昨年のインタビュー以前、2017年から主張や目的がブレていないのが読み取れる。Zaiko及び内閣府プロジェクトの参画、今後のご活躍の様子も追っていきたい。

2017年11月28日 日本の業界女性リーダーが教えるアジア市場で成功するためのアドバイス

Lauren Rose Kocher-ソニーのビジネス開発および国際マーケティングマネージャー
Tokyo Dance Music Event: Women Japanese Industry Leaders Give Advice On Being Successful In Asian Market - Magnetic Magazine

東京クラブWOMBは、アジアのより大きなクラブ文化に貢献したいという素晴らしいビジョンを持っており、彼らの新しいプロジェクト「WOMB Travel」は素晴らしいです。彼らはすでにインドでのコラボレーションを開始しています。私はiFLYER.tvと緊密に連携しているので、先入観がありますが、彼らの音楽メディアとチケット発行プラットフォームは、スマートテクノロジーと分析によって推進されており、アジア地域でも大きな可能性を秘めています。

アジア市場で長く生き残るための秘訣は何でしょうか?
アーティスト、プロデューサー、クラブ、プロモーター、レーベルなどローカルのパートナーを見つけ、敬意をもって接すること。

2017年11月27日 ダンスミュージックにまつわるすべてが集まるプラットフォームを

インタビュー:ローレン・ローズ・コーカー(TDME)

日本では、クラブはクラブ、EDMはEDM、アンダーグラウンドアンダーグラウンドで、ファン層も別々。クロスオーバーしない風潮がありますよね。でもクロスオーバーが活発でないことで、苦労することも多いです。マーケットを成長させるには、日本国内でピンポイントでウケるものではなくて、同じ趣向の世界中の人たちをターゲットにしていく必要があります。

日本でツアーをしたいけどどうやったらコネクションを作れるのかとか、みんな窓口を探しているんですよ。日本の音楽マーケットは世界で2番目に大きいですから。でも日本にはそれが用意されていないから、そういう意味ではまだ閉じてますよね。

2017年11月24日「日本人はダンスミュージックで世界を狙える」 イベント仕掛け人が語る勝算

「日本人はダンスミュージックで世界を狙える」 イベント仕掛け人が語る勝算 | ハフポスト 

多くのクラブが密集する渋谷や六本木は、世界の中でもやはり特別な場所と感じます。1つ1つのクラブの規模は小さいけれど、それぞれに色があり、独特の文化を形成している。
それに、Pioneer DJもKorgRolandも、すべて日本が発祥の楽器メーカーですよね。この3社がなければ、世界のダンスミュージックシーンは成立しないと言っても過言じゃない。それはやはり、特別なことだと思います。
ただ、そんなユニークな文化があるのに、日本の音楽関係者は往々にして国内の市場しか見ていない。それがもったいないなと思ったことが、TDMEを立ち上げた動機の1つです。

ともかく本当に、ダンスミュージックは、世界を目指せるジャンルなんです。

アメリカ人じゃなくても、英語が上手くなくても、凄いスターになれるジャンルがダンスミュージックなんです。すでに有名な日本人DJもいますが、同じように世界を目指す人はもっと多くていいし、まだ数が少ないのがもったいない。海外戦略を考えたり、組むエージェント、マネジメント、レーベル、流通業者を見つけるなど、少しの努力で飛躍できる可能性があるのに......。

また、ダンスミュージックは、日本ではまだアンダーグラウンドな印象がありますが、世界ではどんどん公の場でも認められるようになっています。

日本でも同じぐらい、ダンスミュージックの地位が上がってほしい。そんな壮大な目標も立てています。

 2017年10月4日 ダンスミュージックは、音楽の未来を示す

マーケターの企み | Vol.50: ダンスミュージックは、音楽の未来を示す | (株)ソニー・ミュージックエンタテインメント Lauren Rose Kocher さん | NIPPON MARKETERS

特に子供がそうですが、楽器を弾いたり、歌ったり、曲を作ることができると、音楽をもっと好きになるもの。これは大人でも同じで、日本でも海外でも、音楽を作れる人ほど音楽をたくさん買ってくれます。だから私達としては、もっとたくさんの人に音楽を作れるようになってほしい。音楽を作る人のスキルがどんどん上がれば、日本の音楽シーンはもっと盛り上がる。

私自身は決してアンチポップスではないのですが、ビルボードのチャートはやはりアメリカのアーティストで占められていますよね。でもダンスミュージックのチャートに出てくるDJはイタリア人やオランダ人、スロベニア人など本当に多彩。どこの国の人だろうと関係ありません。どこの言葉が使われているかはそれほど重要ではなく、言葉が何も入らない曲も多いですからね。本当の意味でグローバル、そしてオープンです。

世界のDJが使う機材の多くはPioneer DJやKORG、ローランドなど日本のメーカー製。これらのハードウェアがなければ、ダンスミュージックは決して成り立ちませんから。
つまりダンスミュージックはあらゆる国の人にオープンな存在。どの国の人でも、実力があればトップに立てるということ。日本のDJでも、活躍の余地は十分にあると思います

2017年10月18日 日本のマーケットが世界のステージになる

マーケターの企み | Vol.50: 日本のマーケットが世界のステージになる | (株)ソニー・ミュージックエンタテインメント Lauren Rose Kocher さん | NIPPON MARKETERS

海外のレーベルのトップの人たちに、日本人の作った音楽をもっと聴いてほしい。そして日本のDJは、もっと世界へ出てほしい。
でも残念なことに、今の日本の人はまだまだ海外への意識があまり高くありません。これまでは、国内マーケットが最優先で、日本の音楽は日本人に向けて売るだけでも十分な収益を得ることができました。ただ、国内需要に大きな伸びを期待できない今、今後それは絶対に変わってくるかと思いますし、変えていくべきだと思っています。
今はインターネットのおかげで音楽に国境はなく、世界中のマーケットへ日本の音楽を届けることが可能です。ワールドクラスのDJがもっともっと日本から出てきてほしい。そうすれば、日本のマーケットは世界のステージに上がることができると思います

日本の音楽マーケットに、才能あるアーティストは山ほどいます。例えば日本のクラブで5万円のギャラで活動しているDJであっても、ロンドンやベルリンに行けば20万円や30万円といったギャラを受け取れるであろう人はたくさんいますよ。でも多くの人は、自分の作った曲をどうやって世界中に広げればいいのかわからない。それが現状です。

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