Laguna Seca 『平成のHustler』 #potlucklab

in the blue shirtアリムラさんとストーンズ太郎さんによるDTMワークショップ『Potluck Lab.』。1周年を記念し、オンラインで、参加者の音源を視聴しコメントをする企画が実施された。アリムラさんは、以前、早稲田茶箱で毎月開催されている「新作発表会」の関西版をやりたいとおっしゃっていて、『Potluck Lab.』の中で実現された形。

早稲田 茶箱「新作発表会」
https://twitter.com/shinsaku_sabaco

『Potluck Lab.』の配信は観ていなかったが、新しい才能に出会いたいので、#potlucklab のハッシュタグで検索。見落とさないように、1つ1つSoundCloud開いて聴くのは、かなり面倒。プレイリストにまとめてくれたらいいのにな。聴く人増えると思う。

M3とかもそうだけど、独自性があって目を引く作品には、そう簡単には出会えない。それと、最近思うのは、DTMの目的として、技術を組み合わせて曲を作ることが目的の人と、表現したいことや頭の中に音楽があって、それを人が聴ける形にしたい人がいること。圧倒的に、前者が多い気がする。私は、後者の意識が強い人の音楽が、おそらく好きだ。映像も同じで、パソコン音楽クラブの『reiji no machi』は技術は先進的で面白いけれど、酔って気持ち悪くなってしまうし、私には合わなかった。perfumeのCoachellaでの演出も、リアルタイム演出できる技術が売りだったみたいだけど、「SNOW(映像加工アプリ)と何がちゃうの?」と思ってしまった。技術の話は嫌いじゃないけど、手段より目的に興味がある。

まぁ、色々面倒でうるさい私ですが、今回気に入った作品はこちら。
Laguna Seca 『平成のHustler』

平成言うてるけど、昭和ちゃうの。ビリヤードの音が連なって、YMORydeen』でツッタカツッタカなってる、moogシンセみたいに聴こえる。エフェクトのかかったコーラス。70年代のテクノ。今もいるのかしらないけどパチンコ屋さんでマイクで煽る店員さんとか、大昔のアニメ声優さんのような声と歌い方。くせが強くて、個性的。「何かの間違いで、入れ」の「入れ」の歌い方は、ビリヤード台でゆっくりを動く球を息を殺して見届ける様子が伝わってくる。プロの作品でも、こういう最初から最後まで、ストーリーになっている作品は多くない。「ビリヤード台に上るんかい」突っ込んだり、「次どないなるねん」と物語の展開を楽しんだ。浪曲までいかないけど、最後の追い込まれる感じの表現が上手い。最後、それが娘さんの誕生日プレゼントってことなの?
ビリヤードの音をテクノと捉えるアイディア、展開のあるストーリー、アクの強い声と歌い方、それらがきれいに1つにまとまっているよくてきだ作品だと思った。(私に言われても、アレやろけど。)

過去の作品やアーティストと比較したり、それで理解しようとするのはよくないが、この作品のテクノ感と歌い方を思い出した。
おふろのかぞえうた(1976年)

Twitterのbioを拝見すると、作曲担当のODAGAWA SHIONさんとラップ担当の韋駄天さんのユニットらしい。本当に1997年生まれなの?実は昭和生まれのおじさんじゃないの?
https://twitter.com/Present_GT2

アリムラさんとストーンズ太郎さん、プロは「どない言うて講評してはるんかな。」と期待したが、実質紹介してるだけかな。(2:21:30から)

茶箱の「新作発表会」を、オンラインで覗いた時は、結構時間かけてしっかり講評してはった。

これからも、面白い作品に出合えますように。

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