Spotify 11億円の支援は日本に届かない
Spotifyのアーティスト支援
COVID-19パンデミックの影響を受けるアーティストへのSpotifyの支援は大きく2つ。
①1,000万ドル（約11億円）支援
②寄付先リンクの追加（Artist Fundraising Pick）
①1,000万ドル（約11億円）支援
「新型コロナウイルス感染症に対する音楽救済プログラム」
Spotify COVID-19 Music Relief
「Spotifyはこのページを通して寄せられた寄付額と同額を、総額1,000万ドルになるまで拠出し寄付します。」
＜選択できるアーティスト支援団体＞
Centre National de la Musique （フランス）
Fond for Utøvende Kunstnere （ノルウェー）
Help Musicians （イギリス）
Initiative Musik（ドイツ）
Irish Music Industry Covid-19 Emergency Relief Fund（アイルランド）
MusiCares （アメリカ）
Music Health Alliance （アメリカ）
MusicHelps （ニュージーランド）
Music Inovation Hub （イタリア）
Musikerförbundet （スウェーデン）
Noodfonds Muziek （ノルウェー）
Preservation Hall Foundation （アメリカ）
PRS Foundation （イギリス）
Support Act （オーストラリア）
The New Orleans Jazz & Heritage Festival & Foundation, Inc （アメリカ）
UBC （ブラジル）
Union De Musicos Independientes (UMI) （アルゼンチン）
Unison Benevolent Fund （カナダ）
先進国ばっかりだな。Spotifyの11億円は、上記の国のアーティストにしか配分されない。つまり日本のアーティストは受け取れないのだ。世界中の人がSpotifyで課金していて、世界中のアーティストの曲によりSpotifyは利益を得ているが、実績のある大きなアーティスト支援団体のある国にしか支援金が行き届かない。
PRS Foundationは、イギリスの著作権管理団体で、日本でいえばJASRAC。
日本にも同プロジェクトへの参画についてPRS Foundationから打診がありました。現在、JASRACには約16億円の未分配に著作権使用料があるようで、日本でのこのような取り組みが進んでいけばと思い、関係機関に提案しているところです。
日本では別でさまざまな基金作りが進んでいるところですが、集まったお金を分配する団体や仕組みが、とりわけ草の根の音楽シーンにおいて不足していると強く感じます。この点でPRS Foundationの取り組みは参考にできるように思います。
②寄付先リンクの追加（Artist Fundraising Pick）
プロフィール欄に、Cash App、GoFundMe、PayPal.meへのリンクを追加することができる。Cash Appで「$cashtag」のタグをつけて寄付すると、金額に関わらず$100上乗せされる。ただし、アメリカとイギリスのアーティストのみ。
Introducing Artist Fundraising Pick – News – Spotify for Artists
東京都のアーティスト支援
東京都はアーティストに向けた支援「アートにエールを！東京プロジェクト」を発表しています。
この支援事業は、プロとして芸術文化活動に携わるアーティストやパフォーマーから自由な発想を基にした動画作品を募集し、専用サイトで配信するというものです。一人当たり10万円の出演料や制作費として4000名に支払われます。
新型コロナウイルスの影響で活動を自粛するアーティストに東京都が支援金を支給する事業に応募が殺到していることがＪＮＮの取材で明らかになりました。募集はわずか１日で打ち切られました。
今月１５日から受付を開始しましたが、募集人数４０００人程度の４倍にあたる１万６０００人以上から応募があったことが東京都への取材で分かりました。都は、今月末まで申請を受け付ける予定でしたが、応募が殺到したため、わずか１日で登録を締め切りました。
【独自】都のアーティスト支援事業、応募殺到で１日で募集打ち切り（TBS系（JNN）） - Yahoo!ニュース
審査が大変なのは理解するけれど、結果早い者勝ちになってしまったのはどうなんだろう。都合があって、初日に申請できなかった人もいるだろうに。イギリスと似た状況に。
