電算機的 BEST MUSIC 2020年 (11~20位)

⑪Nicki Nicole - Colocao(アルゼンチン)

Nicki Nicole、2曲目。これも外せなかった。アルゼンチン国内で一位を獲得した曲。レゲトンなどラテンの人が好む曲がチャートを占める中、10代の女の子の歌が1位というのは快挙。このギャルっぽい変な声が良いのに、ボイトレで歌い方を矯正しているようで残念。

⑫Dorian Electra - Edgelord (feat. Rebecca Black)(アメリカ)

Dorian Electraのプロジェクト『My Agenda』には驚かされた。正に今、自分が理解したかった社会問題を、こんなに面白い一見娯楽のようなコンテンツで教えてくれる。『My Agenda』に出てくる歌詞やアーティストのことを調べる過程で、マスキュリズム(反男性差別思想)・インセル不本意の禁欲主義者)・男性性・ミソジニーオルタナ右翼など、自然と理解を深めることができた。Dorian Electraは、実践的な優れた教育者で、作品はマイノリティ差別やいじめで苦しんでいる人の助けになると思う。頑張って和訳や解説を書いたので、知りたい人や必要な人に届くといいな。

⑬DeathbyRomy - Beautiful Mayhem (アメリカ)

DeathbyRomyもメキシコハーフの20歳。本作は、メキシコのルーツを生かし、彼女が好きなゴスロリ文化とも上手く融合させている。彼女の低い声は、宗教の教祖のような荘厳さと、不気味さを醸し出している。前作に比べ、自分の個性の活かし方を掴んだのでは。

⑭Mom - ハッピーニュースペーパー (日本)

(当時)22歳でインディーズでやっていて、コンセプトから曲の作りまで、よくできた作品だと思う。ネットの情報に翻弄される若者に対して、同世代からのメッセージ。MVは、Momのパフォーマンス力、淡い青とオレンジ色が統一感に注目。

⑮Joel Corry x MNEK - Head & Heart (イギリス)

DJで歌もののダンスミュージックのプロデューサーであるJoel Corryと、TWICEなど多数の有名人に曲を提供するSSW MNEKのコラボ。私自身が、めちゃくちゃネガティブで心配性な人間で、ついついリスクや悪い方に目が向いてしまうので、左側の何やってもダメな人は、まるで自分を見るよう。上手くいったこと、良かったこと、幸せだったことにもしっかり目を向けていきたい。

⑯GLORIA GROOVE – VÍCIO (ブラジル)

ツインテール、モヒカン、どちらもGLORIA GROOVE。ドラアグクィーンで、ダンサー・ラッパー・シンガーのGLORIA GROOVE。今年後半、ダンスポップからバラードまで、精力的に新しい作品を次々と出している。性別流動のドラアグクィーンの方が、そのことを笑いにせず、人気アーティストとして活躍されているのが良い。

⑰YEИDRY - Nenaドミニカ共和国、イタリア)

ドミニカ生まれでイタリア育ち、スペイン語で歌うアーティスト。Rosalíaは、超大物と次々とコラボして大成功してくれるのは嬉しいのだけど、今年の作品は私の好みではなかった。そんな中、YEИDRY『Nena』と『Barrio』は、正に私が求めていた切ない系のラテンポップ。

多くの移民の母親は、より良いチャンスを見つけるために、子供たちを残して(出稼ぎに)いきます。しかし、その一方、彼女たちは、母親としての特別な数年間を逃してしまうかもしれませんが、自分たちの子どもの将来のため、できるだけ一生懸命働き、なるだけ最高の親になろうとしているからです。『NENA(ベイビー)』は、遠くから自分の娘に神のご加護を祈りを送ることについて(の歌)です。

YEИDRY Is Breaking Down Barriers With “NENA” / Ones To Watch

11月にソニーミュージックのレーベルRCA RecordsとSony Music Latinと契約。
YEИDRY Tri-Lingual Dominican-born, Singer-Songwriter Releases RCA Records/Sony Music Latin Debut “El Diablo” | RESPECT.

⑱Lawrence - It's Not All About You (アメリカ)

Lawrenceは実の兄弟。ミュージカル仕立てのMV、店内の映像はワンカット。久しぶりに見てもGracieの顔の表現(顔芸?)に笑っちゃった。Clydeのハスキーボイスも、アメリカ人らしくて良かった。

⑲par - i saw a devil and she said i'm cool (韓国)

韓国のSSW。ブログのタイトルにした通りフォロワー115人だけど、こんなアルバムを作ってしまうんだもの。アルバムタイトル通り才能ある。韓国のインディーズは、韓国の音楽サービスにしかリリースしていなかったり、自動翻訳の精度が低い韓国語のみなので簡単ではないが、またこういう才能に出会えるかもしれないので、ぼちぼちとディグっていきたい。

⑳石玺彤 - 就算你活在二次元 (中国)


88risingのRich Brianが審査員を務める中国の新人ラッパー発掘番組『说唱新世代(新世代ラップ)』からデビューした、2000年生まれの女性ラッパーでR&Bシンガー。作詞作曲も手掛けるSSW。JPOP、KPOPならぬCPOP(China POP)という紹介のされ方もしている。微博(Weibo、中国版ツイッター)のフォロワーは35万9千人。中国からKPOPに巨額のマネーが流れているし、KPOPの世界的成功を見て、中国も世界のポップミュージック市場に本気出しているのでは。彼女の曲も、Spotifyでも配信されている。
『说唱新世代(新世代ラップ)』は、審査員も、Rich Brian(21歳)と若い。若い人のための音楽は、若い人が作って、若い人が選ぶべき。

 Z世代のアーティスト

今回選んだ中で、Z世代のアーティスト。UyeonやParも恐らくその世代ではないかと思うが、未確認。
③ 20歳 Nicki Nicole
③ 18歳 Trueno
⑥ 21歳 Destiny Rogers
⑧ 19-23歳 Stray Kids
⑬ 20歳 DeathbyRomy
⑭ 23歳 Mom
⑳ 20歳 石玺彤
     17歳 SASUKE
     20歳 NOA
『D4DJ』も『とんかつDJアゲ太郎』は団塊ジュニアターゲット、DOMMUNE、TOKYO M.A.A.D SPINはもっと上バブル世代かな?お金を持っている世代にターゲットにするのは、娯楽ビジネスである以上仕方がないのかもしれない。このマイベストは、Z世代を贔屓して選んだのではなく、自分が聴いて楽しく、斬新で面白く、且つ、何回聴いても時が経っても飽きない作品を選んだ結果こうなった。斬新で面白いものは若者が作ってきた。この苦境時に、10年先の投資をしろとは言わない。遠くはない未来、利益を生んでくれるものへの投資が、もう少し必要だと思う。まぁ、私は好きな音楽を、新旧関係なく探し求めるだけですが。

Copyright © 電子計算機舞踏音楽 All Rights Reserved.