aespa 에스파 『Black Mamba』アジアな独創的振り付けと高度なダンススキルを堪能

aespaは、昨年11月にデビューした韓国の大手芸能事務所 SM Entertainmentの新人。
第一印象は、MVの色使いに、目がチカチカする。歌もメロディックではなく、BLACKPINKに似た感じ。自分にとっては、これは無いなと思った。だが結局、1月前半は毎日聴いている。

 最初に気を引かれたのは、一気に床近くまで姿勢を低く落とす振り付け。単にしゃがむのではなく、片足を伸ばして、一気に且つなめらかに落としている。太極拳でこんな感じの型があったが、飛び跳ねたりキックする以上に、しゃがむのはきつい。その後さらに、足を一旦引き込んで、外に蹴り出す。真似したら、筋が切れたり、股関節外れそう。カメラワークも良くて、蹴り出した足先側の周り、そこから回り込みながらKARINAの顔にズーム。黒い瞳が大きくなって白目が無くなり、ヘビの目のようになる。タイトル『Black Mamba』は、コブラ科のヘビの名前。クッパとかオッパとかあるから、マンバも韓国語っぽい。

f:id:senotic:20210116000138j:plain

MVではなく、ダンス動画を見ると、レベルの高さがよくわかる。映像がかすむほどの動きの速さ、静止したときのバシッとキメた揃い方、ステージの奥行きを広く使うフォーメーション。

最初前に歩いてくるところは、一本のライン上ではなく、踏み出す時に足をクロスさせている。次に、足首を柔らかくツイストさせながら、前進。普通に歩いていても躓くのに、足首をぐにゃぐにゃにして、足先は前や横と忙しく方向を変えながらも、前に進んでいる。足、どうなってるの?

f:id:senotic:20210116000418j:plain

歌舞伎の六方のように、体を斜めに両手をつき出し、顔を縦に揺らす。

f:id:senotic:20210116002942j:plain

つま先立ちで移動するバレエさながら、小さな歩幅で高速で足踏みしながら横移動。その後は、比較的大きく大胆な振り付け。女性アイドルの振り付けは、ジャズダンス風というか、迫力にはかける印象があったが、aespaは見ごたえ十分。

最初に説明した、腰を低く落とす振り付け。連獅子のように、長い髪をぐるぐる振り回す。

f:id:senotic:20210116000907j:plain

「アイヤー、ヤァヤー、ヤァヤー」と歌うパート。子どもがイヤイヤと駄々をこねるように首を振り、手をばたつかせる振り付け。日本人としては、振り付けと歌詞がリンクして覚えやすい。昔は映画の影響で、アジア人と言えばカンフー・少林寺・空手みたいなステレオタイプを持たれていて、欧米人から「アイヤー」と言いながら空手の型みたいなポーズをとってからかわれたりした。アジア人が「アイヤー」と歌うのはイメージ通りで、欧米人にとっては分かり易いかも。

f:id:senotic:20210116000529j:plain

ダンス後、相当な運動量のはずなのに、息が上がっている感じではなく、平然としている様子で凄い。MVの方が分かり易いが、最後、手でヘビが口を開けている形を作っている。フォーメーションを含めた独創性あふれる振り付け、それを完璧にこなすスキルが素晴らしい。

f:id:senotic:20210116000825j:plain

ソロのバラード部分は聴いたことあるようなのメロディだが、声量たっぷりで歌い上げてくれる。「マ、マ、マ、マ、マ」と同じ音と連続して発する歌い方や、「マン⤵バ⤴」と下げてから跳ね上げるイントネーションは、K-popの特徴。K-popにありがちなEDMさもなく、ダンス映像を見ず歌だけでも十分楽しめる。MVのパクり疑惑や、アバターについて議論があるようだが、作品には大満足。

Copyright © 電子計算機舞踏音楽 All Rights Reserved.