人が音楽を繋いでいく

楽家が自分の音楽がリスナーに届かないことをもどかしく思うように、リスナーだって好きな音楽を探し出せずにいる。SpotifyYoutubeのお薦めしてくるのも、多少はましになったがまだまだ。同じ曲を聴いている人が聴いている曲を薦めてくるだけで、メロディやリズムの好みを分析してくれている訳ではないはず。好みの音楽をも求め、SoundCloud散歩したり、YoutubeでBoiler RoomやDJ Mag順番に聴いていったりするが、浜辺で落とした指輪を探すようなもので、そう簡単には見つからない。だが糸口が見つかると、芋づる式で次々と好きな音楽に出会えることがある。そんな体験。

PIECE×UENO(sheep)
1月24日、secretsundazeがどんなDJするのか観ていたDOMMUNE。イベント参加メンバーとして急遽DOMMUNEにも出演されてたのが、PIECEさんとUENOさん。どの曲も全部知りたいような好みを曲を次々にかけてくれた。Shazamできた2曲はその後ヘビロテ。SNSのアカウントは見つけにくかったが、見つけてフォロー。
Kenny Bobien - Amazing
PillowTalk - Love Addicted
secretsundazeのどちらか1人のDJはいまいちで、汚れたレコードを唾をつけて指でゴシゴシこすりだしてドン引き。DOMMUNEは友達がいない私にも、幅広い音楽や文化を教えてくれるので、本当にありがたい。
DOMMUNE PROGRAM INFORMATION 2018/01/24 (水) | DOMMUNE(ドミューン)

Charterhouse Records
テクノ、ハウストラックをカセットテープでリリースするカセットレーベル。UENOさんがメンバーということで知る。1月30日に公開のこの動画にはまった。"Ueno(右)とMotoki Hada(左)によるTR-808TB-303Ableton Liveを使用した1発撮りインプロゼーションライブ映像。ハードウェアの音を実感して欲しいため808、303は敢えて直接録音。"とのこと。上からの映像だから手元がよく見えて、何となくだけどTR-808の操作がわかってすごく楽しい。HIROSHI WATANABEさんっぽい爽快感のある音楽と、TR-808の少し間抜けでかわいい音の組み合わせが良い。終盤盛り上がり、TR-808を3本の手で操作してる。机上音楽感のある絵面が最高。


TSUBAKI FM
Midori Aoyamaさんがindependentで運営されている、毎週日曜18時からのDJ生配信。初回は2月18日。UENOさんのツイートで知ったかな。毎週ゲストDJが来るので、新しい音楽とDJに出会える。Aoyamaさんがイケボで音楽やアーティストの説明をしてくれるのもありがたい。ブログで厳しいことも書かれているAoyamaさんのbookingはさすが。Souta Rawさん、Masaki Tamuraさん、TSUBAKI FMがなかったら辿り着くことはなかったかも。個人的には毎週欠かさないことよりも、無理せず休みも入れて、今のDJと内容の質を維持して頂けると嬉しい。
Midori Aoyama Blog


Souta Raw
2月25日 TSUBAKI FM出演、7-inch(シングル盤)縛りのDJセット。普段行ってるイベントでは7-inch縛りなんてまずない。耳に優しく日曜の夕暮れにリラックスできて、且つ踊ろうと思えば踊れるちょうどいい感じ。


Masaki Tamura
3月11日 TSUBAKI FM出演、生音Jazz縛り(「生音」はシンセでなく楽器生演奏、生歌の音源に限るという意味だと推測)。たぶんJazz嫌いじゃないけど、演歌並みに同じように聴こえて眠くなっちゃうんだよなと思ってた。Masaki TamuraさんのDJセットは「Jazzってこういう感じのもあるの?もしかして、私Jazz好きかも。」と思わせてくれた。Gongはprogressive rock bandで、Shamalは40年以上前の1976年リリース。T.A.M.M.Iは2016年にアルバムを出している京都の歌手。Herbie Hancock - Succotashとか単体で聴いたら即寝てしまう自信があるが、DJセットに溶け込んでいて、気が付かないうちに心地よく味わってた。広義のJazzの中で、時代・ジャンルを幅広く色とりどりに選んでいるのに、シームレスに調和させている。Jazz大好きな人がとっておきを選んで、センスよくセット組んだら、こんなのができてしまうんだと感銘を受けた。やはり好きというのは何より大きな強みなんだろうな。それぞれのジャンルに特化したDJも聴いていかないともったいないと実感した。


Worldwide FM
Gilles Petersonが2016年に開局した独立系ネットラジオ局。その中のWW Kyotoは、京都からJazzを配信している。Masaki Tamuraさんが3月12日に出演されるということで知る。
WW Kyoto: Shuya Okino with Takeshi Yamaguchi, Masaki Tamura and Sara Aiko Live from y gion, Kyoto – Worldwide FM

3月29日のblock.fm SEKITOVAさん特別プログラムを聞いていたら、予告なくMidori Aoyamaさんが登場。ぐるっと1周繋がった感じ。DJの世界なんて狭いから、皆顔見知りなんだろうけど。DJ同士は繋がってても、1リスナーが辿っていくの大変なんだよね。SEKITOVAさんがTSUBAKI FMのことつぶやいてくれることはないし。DOMMUNEでPIECEさんとUENOさんが好みのB to Bして下さったことが発端で、そこからたくさんの新しい音楽に出会えた。感謝。不特定多数に発信できる今の時代でも、人の繋がりで音楽は広がっていく。数年後はわからないとしても。

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